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「AWS re:Inforce 2024」に続き、「AWS re:Invent 2024」もおうちで楽しんでみた

大島 悠司 - 2AWS Community Builders 2022-2024 Japan AWS Top Engineers 2023-2024 AWS ALL Certifications Engineers AWS Well-Architected Lead

はじめに

こんにちは、NRIの大島です。

2024年12月2日~6日にアメリカ ラスベガスにて、AWS主催の世界最大のグローバルイベントである「AWS re:Invent 2024」が開催されました。

昨年は現地で参加して、たくさんのノウハウを習得したり海外とのネットワーキングを楽しむことができましたが、今年は現地に行くことが叶いませんでした。6月に行われたAWSのセキュリティ特化型のカンファレンス「AWS re:Inforce 2024」も参加できなかったのですが、当時はできるだけ現地の雰囲気を味わうべく、自宅で楽しむ方法を実践していました。そこで、「AWS re:Invent 2024」も徹底的に楽しむべく、少し進化して自宅で楽しむ方法を実践しました。

今回は、会期中に自宅でどのように過ごし、どのようなことをキャッチアップしたのかをご紹介します。以前の「re:Inforce 2024」を自宅で楽しむ方法については、私が執筆した記事がありますので、今回の「re:Invent 2024」を楽しむ方法と比較してお楽しみください。

atlaxblogs.nri.co.jp

 

今回はどういう過ごし方をしたのか?

今回はキーノート5本とイノベーショントーク17本が中継されていました。イノベーショントークとは、AIやストレージといった各技術分野のキーマンが、重要なトピックについて詳しく解説するセッションです。今回私はキーノート5本とセキュリティのイノベーショントークを聴講しました。

キーノート

  • 12/3 12:30–14:30 Monday Night Live with Peter DeSantis
  • 12/4 1:00–3:30 Keynotes
  • 12/5 1:30–3:30 Dr. Swami Sivasubramanian Keynote
  • 12/5 8:00–9:30 AWS Partner Keynote with Dr. Ruba Borno
  • 12/6 1:30–3:30 Dr. Werner Vogels Keynote

イノベーショントーク

  • 12/3 8:00-9:00 Innovation talks (Security, compliance & identity)
    ※日本時間

以下のように自宅のディスプレイを整備して視聴していました。左に中継画面を出し、SNSやAWSアップデート通知の画面を開いています。

「re:Inforce 2024の時と変わらないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、2点の違いがあります。

1点目は保温タンブラーでコーヒーを飲んでいる点です。以前は栄養ドリンクでしたが、冬の深夜は冷えるうえキーノートは2時間以上続くので、タンブラーで温かいコーヒーを飲みながら聴講すると、集中力を保ったまま聴くことができました。

2点目は書き起こしツールを導入している点です。講演内容を復習したいときもあるので、公演中に書き起こしツールを起動しておくと後で見返すときに非常に便利です。最近では、書き起こし内容を要約してくれる機能が搭載されたツールもあるので、自分に合うものを使ってみると良いです。

ちなみに、このようなヘッドセットをお持ちの場合、マイク部分を耳の近くまで折り曲げると音を拾ってくれるので、1つのヘッドセットで聴講と書き起こしができます。ぜひ試してみてください。


他にもディスプレイを用意し、議論に参加するためにコミュニティのチャットや、すぐに検証できるようにAWSマネジメントコンソールを開いた点は、以前と変わりません。SNSであれば「#AWSreInvent」や「#AWSreInvent2024」といったハッシュタグで検索すると、現地の人たちの投稿を見ることができるため、新鮮な情報を得ることができます。

また、re:Inventには毎年「5K Run」という、早朝にラスベガスの中心街を5km走るというセッションがあります。去年は現地で参加したのですが、今年は現地参加ではないため、行きつけのジムでラスベガスを思いながら5km走ることにしました。少しだけre:Inventのセッションに参加できたような気がするので、こちらもぜひ試してみてください。

 

セッション紹介

聴講したセッションについて一部紹介します。
キーノートでは様々な新しいサービスが紹介されましたが、おそらく現地参加組が詳しく紹介してくれると思うので、私からはセキュリティのイノベーショントークを紹介します。 

Innovation talks (Security, compliance & identity)

CISOのChris Betz氏による基調講演です。AWSのセキュリティイノベーションをどのように推進してビジネスに価値をもたらすのかを、組織文化と先端技術の側面から紹介しました。

セキュリティ文化醸成

  • セキュリティはAWSの最優先事項であり、18年以上にわたってセキュリティ文化への投資を行っている。
  • 全ての従業員がセキュリティのオーナーシップを持つことが期待され、迅速な行動を奨励している。
  • ガーディアンプログラムにより、各部門で自発的にセキュリティ対策に取り組むようになっている。

セキュリティを支える先端技術の活用

  • Graviton4プロセッサやNitroシステム、Firecrackerなどの技術を通じたセキュリティ基盤の強化。
  • 脅威インテリジェンスを活用したGuardDutyの強化。
  • Zero ETLやAmazon Security Lakeの統合によるデータ分析の効率化。

 

アップデート紹介

検証してみたアップデートについて一部ですが簡単に紹介します。

Amazon GuardDuty Extended Threat Detection (拡張脅威検出)

Amazon GuardDutyで、複数のイベントを攻撃シーケンスとして時系列にまとめてくれるようになりました。また、MITRE ATT&CKの戦術と手法へのマッピングも行ってくれるようになりました。これにより、セキュリティインシデントのより深い洞察を得ることができます。

攻撃シーケンスとMITRE ATT&CKの戦術が表示されている

 

Amazon CloudWatchのオブザーバビリティ機能の強化

Amazon CloudWatchで以下を代表とする新機能がたくさん登場しました。

  • Database Insights : データベースのパフォーマンスを観測
  • Flow Monitor : ネットワークパフォーマンスを観測
  • Container Insights for ECS : Amazon ECSの各レイヤー(クラスターやタスクなど)を観測

これにより、CloudWatchのオブザーバビリティ機能が強化され、サービスの信頼性向上やビジネスに寄与する深い分析ができるようになります。

Database Insightsの画面

 

おわりに

re:Inventのお家での楽しみ方と、キャッチアップ内容をほんの一部ですがご紹介しました。昨年に比べ、AI/ML関連のアップデートがより多くなったように思います。

私は、できるだけ現地の雰囲気を味わうべく、中継の視聴、SNSやチャットへの投稿、新サービスの検証を行っていました。詳細な検証内容は自身のブログで公開したり、自身が運営に携わっているJAWS-UGでre:Capを企画・開催しています。

半年前に実践したre:Inforce 2024の自宅での楽しみ方から、様々な改善を加えて自宅での楽しみ方を実践しました。その結果、様々なアップデートや現地の状況をリアルタイムでキャッチアップすることができ、自宅からもre:Invent 2024を楽しめました。
とはいえ、やはり現地の体験には到底かないませんので、可能なら現地に行くことを強く推奨します。私も次回こそ現地に行きたいと願いつつ、より新機能をキャッチアップしてアウトプットを継続していきたいと思います。

本記事により、多くの方の海外カンファレンスの在宅での楽しみ方、およびAWS re:Invent 2024のアップデ―ト情報の収集にお役に立てれば幸いです。

 

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