今回のatlaxブログでは、NRIがアマゾン ウェブ サービス(AWS)を活用し、グループ会社であるNRIデータiテックに生成AIを用いて業務効率化を支援した事例をご紹介します。
導入の背景
NRIデータiテックではクラウドサービスデスクを提供しています。サービスデスクには多種多様な問い合わせが来るため、問い合わせ対応の応対スピードや品質向上に課題がありました。
この課題に対応するため、セキュリティを考慮した生成AIチャットボットをNRIにて開発・導入しました。
対応概要
サービスデスクには過去の問い合わせ内容とその回答、FAQや各種ドキュメントという資産があります。
これらの資産を生かすために、Amazon Bedrock Knowledge Baseを用いてRAGを構成し、Amazon Bedrock上でAnthropic社のClaude Sonnet 3.5を用いたチャットボットを開発・導入しました。
これらの環境構築には、NRIが提供するパブリッククラウド運営サービス「QUMOA 」の生成AI活用サポートを用い、社内のAIガイドライン、セキュリティを考慮した環境を素早く構築することができました。
QUMOA 生成AI活用サポートの特徴
QUMOA 生成AI活用サポートは、お客様が生成AIサービスを利用する際に直面する課題を解決します。
- 生成AI利用に最適な環境をセットアップ
- 予防的統制、発見的統制などのセキュリティ対策を設定
- 生成AI活用に対するプロフェッショナルサービスの提供
導入のポイント
- RAGのベクトルDBにはAmazon Aurora Serverless v2を利用。休日夜間の自動停止運用を実装しコストを最小限に抑えました。
- RAGの精度改善のため、チャンキング方法を工夫して ドキュメントのヒット率を改善しました。
- QUMOA 生成AI活用サポートを利用することで、エンタープライズでの生成AI利用に必要なセキュリティ設定を迅速に構築。サービス標準のAWSベストプラクティスやNRIのナレッジを元にしたセキュリティ対策※を適用。AWSアップデートに自動で追随するため、運用設計を省力化しました。
※ 特定操作の禁止や、セキュリティ対策設定および設定状況の検査・違反の通知等の機能
導入の効果
サービスデスクに来る問い合わせには、過去と同様の問い合わせも多数あるため、チャットボットにより回答時間を最大90%短縮することが可能になりました。
また、サービスデスク要員の入れ替えなどでもチャットボットを活用して必要な資料や過去のQAの確認を素早くできるようになり 、早期戦力化が図れるようになりました。
今後の展望
今後、さらに精度を改善しサービスデスク要員だけでなく、社内にもチャットボットを公開し問い合わせ自体の削減を目指しております。
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関連リンク・トピックス
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