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2025 Japan AWS Top Engineers 受賞者(4) Security

atlax 編集部

こんにちは、atlax編集部 中の人です。
atlaxブログでは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)の2025 Japan AWS Top Engineersに選出されたNRIのエンジニアたちに、atlax編集部 中の人がインタビューするシリーズを掲載しています。
第一弾はこちら:2025 AWS Top Engineers 受賞者 (1) AI/ML Data Engineer
第二弾はこちら:2025 Japan AWS Top Engineers 受賞者 (2) Services
第三弾はこちら:2025 Japan AWS Top Engineers 受賞者(3) Networking

第四弾となる今回はSecurityカテゴリーで選出された大島 悠司にインタビューを行いました。
atlaxブログにも多数の記事を執筆している大島に、多数の資格取得の背景やAWS Top Engineersに選出されてよかったこと、今後の展望を聞いてきました。
エンジニアの方だけでなく、クラウド技術に興味をお持ちのビジネスパーソンの皆さまにもぜひお読みいただきたい内容となっています。

 

Q1:2025 Japan AWS Top Engineers 選出おめでとうございます!これまでのキャリア、現在のご担当業務やAWSとの出会いを教えてください。

私は大学卒業後、セキュリティエンジニアとしてキャリアをスタートし、デジタル・フォレンジックやマルウェア解析に携わった後、インフラ構築や脅威インテリジェンス(スレットインテリジェンス)の研究、サービス開発や教育コンテンツ作成まで幅広い業務を経験しました。

その後、さらにキャリアアップを目指してNRIに中途入社、NRIセキュアへ出向となりました。NRIセキュアでは、マネージドサービスのセキュリティアナリストとして24時間365日体制でのお客様のシステムを監視・対応する業務に従事していました。加えて、インフラ構築や運用、アナリストの育成・教育、システム監査のコンサルティング、ブログでの情報発信なども手がけています。

世の中のセキュリティ意識向上とともに、NRIセキュアへセキュリティログ監視をご依頼いただけるお客様も増加している一方で、既存のSIEM*1基盤では処理が追いつかなくなっていきました。その対応としてAWSクラウドへの基盤拡張プロジェクトが始まり、これが私とAWSの出会いとなりました。さらに私はこのプロジェクトを推進する立場として、本格的にAWSに携わるようになりました。
プロジェクト終了後もAWSへの関心は冷めず、AWSの勉強を継続し2021年にAWSの資格を全て取得しました。2022年には「2022 APN ALL AWS Certifications Engineers」に認定されましたが、座学だけでなく、自分でAWS環境を構築したり、開発を行いながらスキルを高めてきました。
その後、クラウドセキュリティ事業に特化した新会社立ち上げメンバーに選ばれ、サービス開発やマルチクラウド基盤の構築・運用を担当しました。プロジェクト終了後、現在はNRIセキュアに戻り、プリセールスエンジニアとしてクラウドセキュリティ製品の導入支援やコンサルティングに従事しています。

 

Q2:2023年から AWS Top Engineers に選出されていますね!AWS Top Engineers を目指そうと思ったきっかけや継続して挑戦し続ける思いをお聞かせください。 

AWS Top Engineersを目指したきっかけは、クラウドセキュリティの分野で学んだ知見を広く伝えていきたいと思ったからです。世の中でクラウドが急速に普及する一方で、セキュリティの重要性はまだ十分に理解されていないと感じているので、その部分にコミットしていきたいと考えています。

新会社立ち上げメンバーに選出された時は、一人でクラウド基盤を立ち上げ、マルチクラウドの対応や多数のアカウントの設計・構築・運用を担当しました。その中で多くの課題に直面し、乗り越えてきましたが、その経験を自分だけに閉じてしまうのはもったいないと感じ、自分が持っている知見を積極的に発信するようになりました。

こうした経験を経て、AWS Top Engineersに申し込みました。AWS Top Engineersになったことで多くの方に話を聞いてもらえるようになったり、肩書きができたことでお客様からも関心を持っていただける場面が増えています。最近ではお客様から「AWS Top Engineersで有名な方ですよね」と声をかけられ、とても嬉しく感じています。
そうした意義を感じつつ、継続して挑戦を続けています。

 

Q3:現在のやりがい、ご自身がエンジニアとして大切にしていることなどもお聞かせください。

私のやりがいは、技術を活用して課題を解決し、そこで得た知見を他のエンジニアに広めていくことです。
エンジニアとして大切にしているのは「手を動かす」ことです。資格を多く取得しているのもその一環です。単に知識をつけるだけでなく、実際にサービスを触っていくことで、ドキュメントだけではわからない仕様の癖や各サービスの違いを理解することができます。特にセキュリティは抽象度が高くドキュメントだけで理解を深めることが難しい分野なので、手を動かして経験を積むことが重要だと考えています。
また、情報発信の際には「伝え方」も常に意識しています。良い知見があっても、的確に分かりやすく伝えなければ実際の業務につながらないことも多くあります。具体的な事例や使い方、アーキテクチャの構成を交えながら、わかりやすく発信することを心がけています。

 

Q4:AWS Top Engineersとして技術力を維持・向上するために心がけている自己研鑽の方法や取り組みについて教えてください。

心がけている自己研鑽の方法は資格を取り続けることです。気付けば100個以上の資格を取得しました。
ただ単に数を追っているわけではなく、自分がカバーできていない分野も体系的に整理して理解したいという思いが根底にあります。特にセキュリティはデータベースやネットワーク、IoTなど様々な分野と関わるため、他分野の知識を深めることでお客様に分かりやすく説明したり、活用方法を提案したりできるようになります。
また、資格を取得して満足するのではなく、新しいサービスのリリース情報をキャッチアップし、気になる機能は実際に構築・検証するようにしています。

 

Q5:今後、エンジニアとして実現したい夢や目標はありますか?

クラウドセキュリティ分野において現場に強い技術者としての成長を目指しています。日々の自己研鑽と資格を取得するなど技術力を磨いているため、今後も継続的に学習し、現場での課題解決に貢献できるエンジニアであり続けたいです。

また、より一層ブログ執筆やイベント登壇を行い、情報発信にも注力していきたいです。最近は、2025年9月16日に発売された書籍『マルチクラウドセキュリティの教科書 クラウド横断で実現する堅牢なセキュリティ基盤』を共著で出版しました。
今後も新たな書籍やクラウドセキュリティをわかりやすく伝える教育コンテンツの制作・普及活動を行っていくなど、即戦力となる知見を発信していくことも目標のひとつです。

 

Q6:atlaxブログの読者やNRIのお客様にメッセージがあれば、最後にお願いします。

クラウドは日々進化しており、新サービスの登場に伴い技術や運用方法も変化し続けています。こうした環境では、実践を通じて最新技術をキャッチアップし、アウトプットしながら成長と知見の共有を進めることが重要だと考えています。
NRIには高い専門性と向上心を持つメンバーが多く在籍しており、日々知見の共有を行っています。今後もこれらの知識と経験を活かし、お客様へ貢献したいと思います。

 

編集部の感想

クラウドセキュリティ分野において卓越した技術力と豊富な実績を持ち、継続してAWS Top Engineersに選出されている大島の活躍は、日々の業務で数多くの課題に真摯に向き合い、自ら学びを続け、その知見を発信する姿勢によるものだとインタビューを通じて強く感じました。
また、難解なクラウドセキュリティ分野においても、分かりやすく伝える努力や関連分野の理解を深めるために積極的に資格や認定の取得に挑戦する大島のプロフェッショナルとしての向上心を改めて実感しました。

2025 Japan AWS Top Engineersに選出されたエンジニアへ、カテゴリーごとに4回にわたりインタビューを行いました。
技術を磨くだけでなく、その技術を活かしていかにより良いサービスを提供し、お客様を支えていくかという強い想いを聞くことができました。それぞれの担当分野で高い志を持ち、日々活躍している姿がインタビューを通じて読者の皆様やNRIのお客様に伝わっていれば幸いです。
今後もatlax blogsでは、熱意をもって活躍するNRIメンバーの思いに深く迫るブログを発信していきます。

 

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*1:SIEMとは、日本語では「セキュリティ情報イベント管理」と訳されます。
サーバやネットワーク機器、クラウドなどの各種アプリケーションから集められたログ情報を一元的に蓄積・管理し、ログ同士を相関的に分析することが出来るシステムのことです。機器単体では発見できないような不正アクセスをはじめとした不審な動きやその兆候も検知し、分析・可視化することが可能です。SIEMで取扱うログソースとしては、例えばネットワーク機器、サーバ、エンドポイント製品、およびIDS/IPS、WAFなどがあります。