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Oracle AI World 2025 参加レポート

山下 泰弘 - Oracle Cloud Infrastructure 2024 Certified Architect Professional - Oracle AI Vector Search Certified Professional - Oracle Autonomous Database Cloud 2024 Certified Professional- Oracle Cloud Infrastructure 2024 Certified Developer Professional- Oracle Cloud Database Service 2024 Certified Professional- Oracle Cloud Infrastructure 2024 Certified Networking Professional- Oracle Cloud Infrastructure 2024 Generative AI Certified Professional
Oracle Cloud Database Migration Certified Professional- Oracle Cloud Infrastructure Observability Professional- Oracle Database@AWS Certified Architect Professional

Oracle AI World 2025に参加しました

こんにちは、NRIで、Oracle Cloud Infrastructure(以下OCI)サービスの機能調査や、OCIを活用したプロジェクトの支援を担当している山下です。

2025年10月13日から16日にかけて、ラスベガスで「Oracle AI World 2025」が開催されました。NRIからは、日本および海外拠点から約15名の社員が参加しました。
このイベントは、昨年まで「Oracle Cloud World」として親しまれてきましたが、近年の急速なAIの進展を受けて、今年から「Oracle AI World」として新たなスタートを切りました。

会場では、メインステージでの基調講演をはじめ、最新のAI技術やクラウド活用事例、業界トレンドなどを紹介する多数のセッションが開催され、世界各国から多くの参加者が集まりました。
本レポートでは、Oracle AI World 2025の概要および、NRIの社員の本イベントにおける活躍や、現地の雰囲気や学びを中心にご紹介します。

 

Oracle AI World 2025の概要と様子

会場はラスベガスの中心部にあるベネチアン・コンベンション&エキスポセンター。
とにかく広く、全世界から参加した数万人を収容可能で、1日歩いても全体を回りきれないほどのスケールでした。

全体的にオープンでウェルカムな空気もありつつ、入場のたびに手荷物検査がある等、入念なセキュリティ体制のもと運営されていました。

Oracle AI World 2025は構成として大きく以下のようなエリアに分かれて開催されていました。

  1. プレゼンテーションエリア … 基調講演(キーノート)やコンテンツセッションなど、登壇形式の発表が行われるスペース
  2. 展示・交流エリア(The Oracle AI World HUB) … Oracleやパートナーによるソリューション展示、ネットワーキング、体験コーナーなど

メインステージでは、キーノートが開催されました。キーノートでは、Oracleの会長兼最高技術責任者(CTO)のLarry Ellison氏をはじめとする登壇者たちによるプレゼンテーションがありました。大規模なスクリーンに映し出される映像の迫力は圧巻でした。

※Larry Ellison氏のキーノートの様子

メインステージ・キーノート

タイトル 登壇者 概要
Oracle AI Powering Your Business Mike Sicilia(Co-CEO) AIは“機能”の追加ではなく“業務全体の変革”そのもの。埋め込み型AI戦略で、本質的に人間の働き方を変える。
Oracle's Vision and Strategy Larry Ellison(会長兼CTO) AIをデータベース、インフラ、アプリ全レイヤーに横断的に統合。医療・農業・気候変動など社会課題の解決にAIを適用するビジョンを提示するなど、Oracle全体の将来像をトップ自ら語る。
Building the Cloud for You Clay Magouyrk(OCI CEO) 新アーキテクチャ「Oracle Acceleron」でAI/HPC用途も加速。全世界同一価格・低エグレス等のOCIの強み、OCIのグローバル戦略を発表。
Accelerating Success with AI in Oracle Applications Steve Miranda & Simon Walker(EVP) Oracle Fusion ApplicationへのAIエージェントの標準実装による業務自動化と、MGMやMilwaukee Toolでの実際の変革事例を紹介。
the "AI for Data" Revolution Juan Loaiza & T.K. Anand(EVP) AI Database 26aiとAI Data Platformの紹介と“AIをデータベースの中で直接動かす”という新しいパラダイムの提唱。

その他のプレゼンテーションエリアや出展ブースも多くの参加者で溢れかえり、連日賑わいを見せていました。

 

NRIからは、3つのセッションへ参加

Oracle AI Worldでは多数のセッションが開催される中、NRIからは以下の3つのセッションに社員が参加しました。
いずれのセッションも海外企業の参加者が多数集まり、プレゼンテーション後の質問でも賑わいを見せていました。

「Lessons From Innovative APEX Deployments [PAN3159]」

日本人唯一のOracle ACE Directorであり、2025 OCI Top Partner Engineers の称号を持つ大塚紳一郎は、「Lessons From Innovative APEX Deployments [PAN3159]」のパネルセッションに参加し、Oracle APEXによるAIアプリ開発をテーマに、他グローバル企業のエンジニアとディスカッションを行いました。大塚はこのセッションとは別にクローズドで行われたアナリスト向けのブリーフィングにも参加しており、生成AI/AI Agentを組み込んだAPEXアプリのデモンストレーションおよび解説を行っています(Gartner、IDC、Forrester等が出席)



「Protecting Against Exfiltration Threats with Zero Trust Packet Routing」

2025 OCI Top Partner Engineers にも選出された白濱亮は、ZPR(Zero Trust Packet Routing)をテーマに登壇。
ZPRは今回のキーノートでも紹介されている重要なセキュリティテクノロジーであり、白濱はZPRがどのようにビジネスや既存システムを変革できるか、具体的な事例を交えて解説しました。

 

「Accelerating AI in Financial Services: Business-Integrated AI Agents」

NRI ITソリューションズアメリカの山元勇輝、依田涼太は、「Accelerating AI in Financial Services: Business-Integrated AI Agents」に登壇。
コンプライアンスやガバナンスへの要求が厳しい金融サービス分野を対象としたAIエージェント導入の実践的知見について紹介し、会場からも高い関心を集めていました。

NRIのAIへの取り組み詳細はこちら

 

Japan Regional Partner Award SessionでのOCI Top Engineers の紹介

2025年より新設された「2025 OCI Top Partner Engineers (以下、OCI Top Engineers)」に、NRIからは9名の社員が選出されています。

Oracle AI Worldのセッションのひとつ、リージョナル・セッション「Japan Regional Partner Award Session」では、OCI Top Engineersとして選ばれたNRIの社員紹介がありました。
セッション後にはOCI Top Engineers同士の交流会も開催され、企業の枠を越えた意見交換やネットワーキングが行われました。この交流を通じて、日本企業同士の連携が一層深まり、グローバル市場において日本発の技術力やイノベーションをさらに発信していくための新たな一歩を踏み出せたと感じています。

 

出展ブースでもNRIの名前が

会場には「Oracle AI World Hub」と呼ばれるエリアが設けられ、出展ブースやミニセッションなどが連日賑わいを見せていました。私自身も、セッションの合間にはこのHubエリアで最新技術の展示を見たり、各社の取り組みに触れる機会が多くありました。
そうした中、Oracle社のブース内でNRIの名前や事例が紹介されているのを発見し、NRIの取り組みや実績がグローバルな場でもしっかりと発信されていることを実感できました。現地で自社の名前を目にし、その存在感を肌で感じることができたのは、やはりうれしい瞬間でした。

 

終わりに:AIをコア機能へと進化させるOracleと、AI活用を加速するNRI

今回のイベントを通して、やはり最も強調されていたテーマはAIでした。メインステージのキーノートでは何度も「AI Changes everything」というメッセージが映し出され、Oracle社の登壇者からも、今後いかにOracleがAIを中核に据えてテクノロジーを進化させていくのかが熱く語られていました。

その象徴ともいえるのが、今回のサービス名称の大幅なリブランドです。各種クラウドサービスに「AI」の冠が追加され、大きく刷新された点は非常に印象的でした。OracleのAIテクノロジーが、もはやオプションではなくコア機能として組み込まれ、同社の改革への本気度が伝わってきます。

主な新旧名称の変化例

  • Oracle Database → Oracle AI Database
  • Oracle Database 23ai → Oracle AI Database 26ai
  • Oracle Autonomous Database → Oracle Autonomous AI Database
  • Oracle Autonomous Data Warehouse → Oracle Autonomous AI Lakehouse
  • Oracle APEX Low-Code → APEX AI Application Generator

NRIでも現在、AIを活用し、顧客企業のさまざまな課題解決を加速させています。今後も、Oracleをはじめとするパートナーとの連携を一層強化し、業務・技術の両面でイノベーションを推進してまいります。

 

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・2025/09/24 Race to Certification 2025に参加してOCI 2025 Generative AI Professionalを取得した体験談

 

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