2025年2月13日、芝公園のザ・プリンス パークタワー東京で「Oracle CloudWorld Tour Tokyo」が開催されました。NRIはDiamondスポンサーとして協賛し、「NRIデジタルトラスト(仮称)」と「NRI金融AIプラットフォーム(仮称)」の二つのソリューションを軸に、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下NRIセキュア)とNRI ITソリューションズアメリカと合同で参加しました。今回のブログでは、NRIのブースとNRI社員が登壇したセッションを中心にイベントの様子をレポートします!
Oracle CloudWorld Tour Tokyoとは
AIやアプリケーション、データベースなどを駆使したビジネス価値の最大化、生産性・効率性向上のスキームを学ぶことができる、Oracle主催のカンファレンスです。Oracleの経営陣とスポンサー各社によるセッションやブースでの展示を通して、さまざまな業界の課題を解決してきたソリューションについて発信しています。
基調講演
本イベントの基調講演には、NRI常務執行役員 兼 NRIセキュア 会長の大元 成和が登壇し、日本オラクル株式会社社長の三澤 智光氏との対談するパートがありました。
NRIは国内でも早期にOCI Dedicated RegionやOracle Alloyを導入し、2025年には新たに二つのソリューションの提供を開始します。大元からは、Oracle Alloyを活用し、DXにおけるトータルなセキュリティ対策に対応する「NRIデジタルトラスト(仮称)」と、GPU(NVIDIA H100)の導入によるAI実行環境の提供、特にCohere社の先進AI技術とNRIの金融ビジネスへの知見を結集したLLMを提供する「NRI金融AIプラットフォーム(仮称)」の二つについてご紹介しました。
イベント内のNRIブースとNRI社員が登壇したセッションでも、この二つのソリューションについて紹介しました。次章から、ブース展示とセッションの様子をお伝えします。
NRIブース
CloudWorld Tour Hubと呼ばれる展示コーナーではブースを展開し、大きく分けて3つのトピックについて来場者にご説明しました。
NRIのOCI関連サービス
NRIは30年以上にわたりOracle製品をシステム構築に活用してきました。その中で培ってきたOracle製品に対するケイパビリティや、自社データセンターによる高品質な運用サービスをアピールしました。
atlax for OCI - パブリッククラウドサービスとしての OCI の 包括的なシステム運用を支援する マネージドサービス -
NRIデジタルトラスト(仮称)
2月12日(水)、NRI及びNRIセキュアは、マルチクラウド戦略に基づくトータルセキュリティサービスの提供に関するニュースリリースを行いました。ブースでは、Oracleクラウド基盤に最適化しての提供が可能な、包括的なセキュリティサービスについて、いち早く来場者にご紹介しました。
野村総合研究所、マルチクラウド戦略に基づくサービスを拡充し、顧客企業のガバナンス強化と利便性向上を加速~トータルセキュリティサービスとデータ主権を確保したAI実行環境の提供を開始~
基調講演やNRIセッションを聞いてブースにお越しになったお客様からは、「ここまでトータルで提供できればセキュリティ面でも安心ですね」といった感想もいただきました。
NRIセッション
基調講演後に行われたNRIのセッションは、開始前に視聴希望の方の長蛇の列ができており、基調講演で紹介された新しいソリューションへの注目度の高さが伺えました。
『NRIが実現する「AIプラットフォーム」と「セキュリティプラットフォーム」とは』と題したセッションでは、ブース展示と同様にNRIデジタルトラスト(仮称)、NRI金融AIプラットフォーム(仮称)について詳しくご紹介しました。スピーカーには、NRIの高橋佑輔、NRIセキュアの鈴置一夫、NRI ITソリューションズアメリカの依田涼太が登壇しました。
※所属は2/13時点のもの
まずは高橋から、NRIセキュアとNRI ITソリューションズアメリカを含むNRIグループの紹介と、クラウド黎明期からの長きにわたって4大クラウドを活用してきた沿革をご紹介しました。
また、自社向け専用パブリッククラウドとしてOCI Dedicated Region、顧客向けにはOracle Alloyの活用を含む「NRIマルチクラウド」の全体像をお話し、そのマルチクラウド戦略を強化する二つのソリューション「NRIデジタルトラスト(仮称)」と「NRI金融AIプラットフォームサービス(仮称)」のご紹介の導入としました。
続く鈴置は『「NRIデジタルトラスト」が提供するサイバーセキュリティ』というトピックで、過去1年間に発生したセキュリティインシデントのデータから、ランサムウェアの被害やサプライチェーンへのリスク、もしくは国家を背景としたサイバー攻撃のリスクが高まっていることを指摘し、サイバーセキュリティという考え方から、デジタル領域全体の信頼を築く「デジタルトラスト」へのアップデートの必要性を訴求しました。
「NRIデジタルトラスト(仮称)」は、包括的なセキュリティプラットフォームをOracle Alloyに最適化して提供します。開発工程におけるセキュリティを管理するセキュア開発プラットフォーム、システム状態や脆弱性の管理、法規制への準拠を司るセキュリティビルトインクラウド、イベントログ収集やAIによる分析、インシデントへの対応と復元が可能なサイバーフュージョンセンターといったコンポーネントによる、トータルなセキュリティ対策が可能であることをアピールしました。
最後に依田からは、金融ビジネスにおける生成AIの活用についてお話ししました。機微情報を扱う金融機関だからこそ、生成AI導入には安全性や管理体制に関していまだ障壁が多く、実際に導入している企業は全体の15%にとどまるというのが現状です。一方世界では、自国の規制やルールのもとでデータの安全を確保する「データ主権」という考えが広がっています。
Oracle Alloyで構築する「NRI金融AIプラットフォーム(仮称)」は、国内のNRIデータセンターでデータ主権を確保しつつ、NRIの金融ビジネスの知見にお客様のデータを加えることで独自の学習モデルの開発が可能です。ラスベガスで行われたOracle Cloud World 2024では、AI活用を支援するサービスとしてOracle AI Innovation Awardを受賞しました。証券セールス向けの営業支援AIアシスタントや金融特化型LLM構築の事例を交え、データ主権やAI活用を重視するトレンドに合わせたソリューションをアピールしました。
セッション会場には立ち見も出るほどの来場者があり、大盛況のうちに終了しました。
Oracle ACE Director大塚紳一郎登壇 セッション『これからの社会基盤ニーズを支えるOracle Database 23aiと導入のリアリティ』
更に、ラーニングセッション『これからの社会基盤ニーズを支えるOracle Database 23aiと導入のリアリティ』には、NRI認定ITアーキテクトであり、米オラクル本社よりOracle ACE Directorに認定されている大塚紳一郎が登壇しました。
社会的に大きなトレンドとなっているカーボンニュートラルをテーマにしており、そこで求められるカーボン・オフセット証書の真偽判定/二重登録防止へのOracle AI Vector Search(Oracle Database 23aiの新機能)の適用を紹介しました。
Cosine Similarityの実際のコードを用いた詳細な解説を通じて、今後のパラダイムシフトの主役であるOracle Database 23aiの魅力を伝えました。
日本オラクル執行役員の首藤聡一郎氏からも、データ改ざんやヒューマンエラーを防ぐためにデータベースを利用する事例には目からうろこだとお墨付きをいただきました。
こちらのセッションでも会場後方まで立ち見が出ており、Oracle ACE Directorの実装力を多くの皆様にお伝えすることができました。
CloudWorld Tour Hub
CloudWorld Tour Hubの各展示ブースでは、Oracle Cloud、Oracleの製品関連の展示に加えて、オラクルの技術者の方々や出展企業の方々と交流できるデモ展示や、シアター・セッションが行われていました。
最後に、Oracleのブースをatlax編集部中の人が体験した様子をご紹介します!
「Oracle Red Bull Racing」のシミュレータを発見しました!
こちらでは鈴鹿サーキットのコースを体験することができました。
走行したデータが Oracle Cloud Infrastructure に送られ、モニタ上で確認することができます。激しいカーブの操作が難しく苦戦しましたが、ハンドルの重さや走行の動きがとてもリアルで臨場感がありました。
Oracle Solution Zoneでは、Oracle AIを学びながらクイズに参加するブースがありました。
Oracle Database 23ai を活用し、気になる特徴を選択し、人材のプロフィールを生成したり、楽しみながらOracle AIを体験することができました。
クイズ終了後は写真撮影と、記念品のキャップを貰うことができました。
さいごに
NRIのブース、セッションに足を運んでいただいた皆様、ありがとうございました。
今後もOracleの最新技術とNRIの知見を掛け合わせたソリューションによって、クラウドセキュリティやAI活用といったトレンドに適応しながら、お客様のご要望にお応えできるよう努めてまいります。
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