
こんにちは、atlax編集部 中の人です。
2025年11月18日(火)から12月4日(木)にかけて、JISA(一般社団法人 情報サービス産業協会)が主催する技術コンテストにて、NRIの若手5名で結成されたチームが総合2位を受賞しました。
技術コンテスト 受賞チーム一覧
技術コンテストとは
JISAが会員企業の若手エンジニアを対象に、「楽しく総合的な技術の研鑽ができる場を提供し、学びにつなげる」ことを目的として、2022年から開催しているコンテスト。
第4回となる今回は、事前に用意された環境にアクセスし、クラウド、ミドルウェア、アルゴリズム、アプリケーション、DevOps、データ分析、セキュリティ、AIエージェントといった多岐にわたる技術課題が課された。

今回は、技術コンテストで2位を受賞した重見 和秀、小森 一輝、古藤 寛大、所司 翼、高原 悠希の5名にインタビューを実施しました。受賞につながった活動や、今後の展望について伺いました!
Q1:JISA技術コンテストにはどのようなきっかけで参加されましたか。
重見:部内で告知があり、部長からコンテストへの参加を勧められたのがきっかけです。当時は業務が忙しく、参加は難しいとも思いましたが、忙しさを理由にしていては参加の機会を失うと考え、新人研修時から仲の良かった同期4人(所司、小森、古藤、重見)でやってみようと話し、参加を決めました。
高原:私は人材戦略部から部署に募集がかかっており、グループマネージャーから声をかけていただいたので参加を決めました。
所司とは同じグループだったため、合体してチームを結成することになりました。

Q2:本年度のテーマである「AIエージェント」について、皆さんがどのように取り組んだか教えてください。
高原:色々な分野の課題がある中で、そのうちの1つがAIエージェントでした。AIエージェントの課題では、「オーソドックスなエージェント機能の作成」と「各チームでオリジナリティを出すプラスアルファの機能」の2つが求められました。
1つ目の基本機能については、仕様駆動開発にて要件定義、設計、実装を進めるAIエージェントの開発でした。技術要素としてはLangGraphやMCPサーバ連携などを活用して実装しました。
古藤:2つ目のプラスアルファの機能としては、OSSツールの「SonarQube」と連携するMCP機能を追加しました。これにより、ソースコードの悪い傾向や保守性に影響を及ぼすコーディングといったメトリクスを計測し、既存のソースコードの品質を向上させる拡張機能を作り上げました。

Q3:取り組むにあたって特に難しかった点や、それをどのように乗り越えたかを教えてください。
古藤:私が特に難しいと感じたのは技術もそうですが、問題として出された「要件」がどのようなものかを正確に見極めることでした。私は、ミドルウェアのベーシック認証へ一部機能を追加する部分を担当していましたが、例えば、「特定のページ配下に進んだ際に403エラーを出す」という要件に従って実装を進めていたところ、実は「このページには400エラーも出さなければならない」といった、問題文には明記されていない要件が隠れていたことがありました。これらは、実際に運営側とすり合わせをしていく中で気付くことができ、要件のすり合わせの重要性を痛感しました。

重見:チーム全体で難しかったのは、セキュリティ分野で最初に環境を渡されて、その中から隠されている鍵を探しに行くというところでした。
所司:一般的にCTF(Capture The Flag)といわれる問題でした。脆弱性を探してファイルの中に隠されている鍵を探す問題なのですが、チーム全員で同じ環境に入り、怪しい箇所をホワイトボードに書き出し、ここなら突破できるのでは、と話し合いながら進めました。全員、これまでCTFの経験がなかったので、良い経験になりました。
重見:みんなで話し合った結果、点と点が繋がった瞬間があると面白く、難しい課題へ協力して取り組む楽しさを感じました。
小森:データ分析も難しかったです。全員が本格的に触れた経験がなく、勉強して知識を得ながら取り組みました。メンバーと相談しながら特徴量エンジニアリングやアンサンブル学習などに取り組み、スコアを見ながら試行錯誤を繰り返しました。
Q4:技術面でチャレンジしたことや、工夫した点はありますか?
重見:普段の業務では技術が細分化され、特定の分野に特化して対応することが多いですが、今回のコンテストでは、未経験でも今後業務に活かせそうな部分など普段触れない技術分野にもあえて触れてみることをチーム全体で意識していました。結果にこだわることはもちろん、このコンテストに参加したからこそ得ることができる経験や知識も大切にしていました。
所司:またそれに伴って、複数の分野がある中で、自分たちの答えをどのようにレビューし合うかというシステム作りから始めたことも工夫した点です。結果的に各分野で100点満点を多く取ることができ、とても良い取り組みだったと思っています。

Q5:受賞に繋がったポイントや戦略はどのようなものでしょうか?
重見:一番のポイントは、チームの「粘り強さ」です。コンテスト期間は、全員が多忙な中、業務後や土日に集まってチャットではなく会話ベースでコミュニケーションをとることを意識していました。それにより、詰まっているところをすぐに共有し解決できたのが良かったと思います。
高原:他にも、点数に直結しなくても、レギュレーション通りにできているかなど細かなミスの確認を怠らなかったことも、受賞に繋がった要因だと考えています。
所司:コンテスト終了後に予定されていた此本会長とのランチ会も、良い報告ができるように頑張ろうというモチベーションになりました。それ以外にも、人材戦略部など会社からの応援があったことも大きな支えになりました。
高原:戦略的な部分だと、10分野にわたる幅広い課題がある中で、得意分野に合わせて大枠の役割分担は決めたうえで、難易度が高く会話が必要な部分はオンラインで画面共有をしながら議論し、モブプログラミングをして取り組んでいました。

Q6:今回の参加によって成長できた点や、学びがあれば教えてください。
古藤:今回のコンテストを通じて、業務の初動から「AIを積極的に活用する」という姿勢の重要性を強く学びました。
コンテストの振り返りの会で、上位チームの点数は僅差だったのですが上位チームはAIを活用して分からない問題も効率的に回答しており、AIによる生産性の向上は業務にも直結すると感じました。
重見:今年は今までと比較すると、明確に答えが出るようなAIが得意とする分野の平均点が大きく上がっていました。こうした状況を見ると、それ以外の部分で今後自分たちがどのように付加価値を出していくのかという点を強く意識していかなければいけないと感じました。
所司:例えば保守性の高い大規模システムの品質維持はAIでは難しい部分がありますし、その他にも対人的なコミュニケーションの部分で、いかに付加価値を出せるかが今後の課題だと感じました。
Q7:今回の経験を踏まえて、今後の業務にどう活かしていきたいですか?
古藤:幅広いIT知識が問われるコンテストだったので、ミドルウェアやCI/CDなどの基礎を学び直す良い機会となりました。基礎的なことを踏まえて、今まで業務で触れていなかった部分も学ぶことができたので、今回学んだことを活かしつつフルスタックとまではいかなくとも幅広い技術に精通したエンジニアになりたいです。
重見:特定の分野に深くというだけでなく、自分の担当範囲外のシステムや関係者まで想像を働かせることの重要性を実感しました。今後はそのような視野の広さを持って業務に取り組んでいきたいです。
高原:私はあえて障害を発生させて分析するカオスエンジニアリングという手法が、普段の業務ではなかなかできない貴重な経験となりました。この手法で今まで見たことのないログを確認できた経験を活かし、今後の業務でパフォーマンスチューニングなどの分野があれば積極的に携わっていきたいと考えています。
所司:カオスエンジニアリングの話がありましたが、コンテスト後の案件リリースにおいて、実際にコマンドを叩いてデータベース周りの障害調査や原因調査を行う場面があり、今回のコンテストの経験を活かすことができたと思います。加えて、フルスタックという面においても、幅広い分野に触れたことで領域にとらわれない知識の習得や学習ができたことは大きな収穫です。
さらに、此本会長や外部企業の役員の方々、出場者ともコミュニケーションを図り、名刺交換を行うような対外的な機会の大切さを実感できたことも、非常に有意義な経験でした。今後もこのようなコンテストがあれば積極的に参加したいと思います。
小森:日頃から活躍している同期の優秀さや、視点の鋭さを改めて実感する機会となりました。また、私自身は普段基盤系の業務に深く関わっているわけではないので、チームの皆がどのような業務に取り組んでいるのか、その解像度が今回のコンテストを通して非常に高まったと感じています。

Q8:atlaxブログの読者やNRIのお客様、若手エンジニアにメッセージがあれば、最後にお願いします。
古藤:若手エンジニアの方は、コンテストのような新しい技術に触れることができる場があれば、ぜひ積極的に手を挙げて参加してほしいです。このような機会を通じて、社内の方と仲良くなるきっかけにもなりますし、業務とは違う場面で新しい知識を学ぶ時間は非常に有意義だと思います。
重見:初めての参加でしたが、まずはチームメンバーに感謝を伝えたいです。また挑戦を決意できたのは普段から温かく見守ってくださっている周囲の方の支えがあったからだと強く感じています。AIは脅威に思える面もありますが、上手く使いこなせば対応できる範囲を広げることができ楽しさにもつながると思うので、今回の機会を活かしてお客様やチームに還元できたらと思います。
高原:今回のコンテストで他社がAIを使って大きく点数を伸ばしている状況を見ると、私たちの会社もよりAIを使いこなし、それに適した組織構造やビジネスモデルを目指していく必要があると感じています。キャッチアップの早い若手が中心となりAI活用をアピールしていくことで、会社をより良くしていきたいです。
所司: 私自身も外部イベントには積極的に参加したいと思っていますし、若手エンジニアの方も機会があれば是非参加してほしいと思います。また、エンジニアとして今後はAIに頼るだけでなくマネジメントやアーキテクチャなど、自分の強みとなる分野も磨いて差別化していくことが大切だと伝えたいです。
小森:このようなコンテストは業務から少し離れて楽しく学べるので若手エンジニアの方にも是非お勧めしたいです。また、今回の受賞経験と習得した知識を活かし、お客様へ還元していきますので今後ともよろしくお願いいたします。
編集部の感想
今回のインタビューを通じて最も印象に残ったのは、それぞれの得意分野を活かしつつ、未経験の技術領域にもチーム一丸となって果敢に挑戦する姿です。多岐にわたる技術課題に対し、単なる役割分担にとどまらず、密なコミュニケーションを取って互いに教え合いながら困難を乗り越えていく「粘り強さ」と「チームワーク」が今回の受賞につながったのだと実感しました。
また、コンテストを通じて「AIを積極的に活用する重要性」を実感するにとどまらず、「AIが得意な領域」と「人間が付加価値を出さなければいけない部分」を冷静に見極め、自身のキャリアや今後の組織変革にどう結びつけていくかを見据えている視座の高さも感じられました。
今回の貴重な経験や気づきを糧に、特定の枠にとらわれない広い視野を持ったエンジニアとして、お客様への新たな価値提供やNRIの技術力向上を牽引していく皆様の今後の活躍に、大いに期待しています。
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