Ambassador Global Summit 2022 とは
AWS Partner Ambassadors (以下、Ambassador)に選出されている NRIの 早川 愛 と 新井 雅也 が、2022年9月21日 ~ 23日に シアトルで開催された Ambassador Global Summit に参加しました。
Ambassador Global Summit は、AWS Ambassador 限定の プライベートイベントとなっており、世界各国の Ambassador 約80名が参加して、AWS サービスの 開発責任者や VP(Vice President)による、技術動向や AWS サービスの ロードマップについての セッションを行いました。
このイベントは 2019年から開催されていますが、2020年・2021年は オンライン開催でした。日本からの参加は 今年(2022年)が 初めてで、日本の Ambassador 36名中 15名が参加しました。
今回は、AWS シアトル本社で開催された Ambassador Global Summit の様子を、現地参加した お二人に取材しました!
- Ambassador Global Summit 2022 の 会場入口で 記念撮影。
今回のサミットの中で、特に印象に残ったプレゼンテーションを教えてください
早川: 「Amazon's Culture of Innovation」というセッションが印象的でした。セッションは、Amazon でのイノベーションを起こすために取り組みを紹介する内容だったのですが、その中にあった「イノベーションを起こすためには、テクノロジーだけではなく、組織文化も変えていかなければならない」というメッセージが、特に心に残りました。
よく言われることではありますが、「イノベーションには 実験が必要で、失敗することも大事だ」という話があります。しかし実際には、実験や失敗に至る前に、「実験を行ってよいか」の確認や承認を 一つひとつ取っていかなければいけない組織文化が残っている場合も多く、活動の勢いが失われてしまうこともあるかと思います。お話の中で紹介された Amazon の「Leadership Principles」と「Two-way door」の考え方は、イノベーションを起こしたい企業にとって、とても参考になる考えかと思いました。私自身も仕事の中で取り入れ、イノベーションを起こしやすい環境や 働きやすい仕組みを作っていきたいと考えています。
Leadership Principles
Amazon では「Leadership Principles」という 16項目からなるポリシーがあります。Amazon では このポリシーが定められていることにより、上司に確認しなくても ポリシーに沿っていれば、社員一人ひとりが 物事を判断し、自由に決めることができます。
・About Amazon / リーダーシップ・プリンシプル(Leadership Principles) ※外部サイトへ
Two-way door
意思決定を行う際に「One-way door(一方通行のドア)か?」または「Two-way door(戻ってくることができる双方向のドア)か?」を 見極めるという考え方です。
One-way door の場合、新しい取り組みにチャレンジしようと思った時に、一度 進め始めると戻ることができない、もしくは 元に戻るのに 多大なコストや時間がかかる 一方通行のドアは リスクが高いため、慎重になる必要があります。Two-way door の場合、まずは やってみて、間違いに気づいた場合に「止められる・やり直しができる」ので、新しいことへ チャレンジする ハードルが下がります。Amazon では、One-way door と Two-way door の 2つの考え方を上手く使うことで、チャレンジしやすい環境が作られています。
新井さん、Regional Award 受賞おめでとうございます!
アワードの様子を 教えてください
新井: 初日に、シアトル航空博物館(The Museum of Flight)で バンケットが開催され、その場で、アワード発表が行われました。アワードには、AWS に関するブログ発信量に対するもの、先進性のある分野での活躍に対するものなど、様々なものがありました。
その中の 1つである「Region Award」は、Ambassador の中で、特に技術力や情報発信力が高いと評価された方々が地域ごとに表彰されます。今回は、日本リージョン 第2位として 表彰いただきました。前触れもなく、気づいたら名前が呼ばれた状態で、とても驚きました!(笑)
受賞基準は発表されていませんが、今期は、本を書いたり、雑誌への寄稿をしたりするなど、クオリティが求められる発信を行ってきました。そういった活動が認められて、受賞に至ったのかなと思っています。
早川: 私が見ても、新井さんは 外から見える活動をかなり行っている印象です! ブログの投稿だけでなく、イベント登壇や執筆など 幅広い媒体で活動しています。様々な方に役立つ、クオリティの高い情報を発信している活動が、まさに受賞に繋がったのだと思います。
- 日本リージョン 第2位(リージョン #2)の記念品、石のオブジェ。
日本の Ambassador の方々と交流して感じたことや、
印象に残っていることを 教えてください
新井: 日本の Ambassador の方は、AWS に精通している方が 特に多い印象です。ただそれだけでなく、様々な経験を積み、考え方の軸や個性をしっかり持ち、アウトプットをしてきた方が多く、人として尊敬できる方が多いです。そして、自分の考えを積極的に発信・ディスカッションし、知識や理解を高めていました。
海外という日常とは違う環境で、Ambassador 同士が 直接会話することができて、技術的な面だけでなく 経験として得るものが多い機会となりました。いろいろなトピックを Ambassador たちの経験と組み合わせて、話が共有される 有意義な場でした。
早川: 私も同じように感じました。また、行動力が 桁違いだなとも感じましたね。自身の得意分野を定義し、「自分はここで勝負するんだ」という領域を決めて行動していることが、個性に繋がっていると感じました。例えば、今回のサミット開催期間中、開催国のアメリカから 毎日ブログ更新をしている方がいたり、LT(Lightning Talk)に参加したり、AWS Local Zones という AWS のサービスを使って、米国でしか検証できない ネットワーク遅延の計測をしていたり、皆さん とても行動力があり、私も見習いたいと思いました。
また、日本人 Ambassador との交流で、最終日に行った ラップアップセッションは、とても盛り上がりました。ラップアップセッションは 1時間の予定でしたが、皆さん 話したいことが多すぎて、2時間も 3時間も 時間を忘れて ディスカッションを続けてしまいました。楽しくて仕方ないという感情が、その場にいた全員から溢れていて、Ambassador の AWS や テクノロジーに対する熱量の高さを、改めて実感しました。
- Amazon の オフィス周辺の様子。
Ambassador Global Summit 2022 に参加し、
今後の課題や 業務で活かしていきたいことを 教えてください
早川: 今回、印象に残った「Leadership Principles」と「Two-way door」を ヒントに、「NRI だったら、こうすれば良いかな」という方法をチームで試し、少しでも新しいことに挑戦しやすい環境づくりを行っていきたいです。
また、コミュニケーションのために 英語の勉強を再開しようと思いました! 入ってくる情報も 発信できる情報も全然違ってきますし、サミット期間中、「英語で会話ができれば、もっと有益な時間にできたな」と感じたので、強制的にでも 英語で会話する機会をつくっていきたいと思います。
新井: 業務を遂行する上で、人との関わりやコミュニケーションは、とても大切です。加えて、自分自身のキャリアにおいても、人との関わりやコミュニケーションは、大きく関わってきます。ロールモデルを見つけることや 一緒に仕事している方々の中に、尊敬や共感できる部分を見つけ、キャリアを描いていくことで、個人としても全体としても 良い方向に成長していけると思っています。
今回のサミットに参加して得られた経験や「Leadership Principles」などの知識を用いて、自分自身が行動で示すことで、周りに良い影響を与えられるのではないかと考えています。また、技術の発信や情熱を伝える行動から、「こんな人になりたい!」ということを感じてもらえるように、引き続きいろいろなことにチャレンジをしていきたいです。様々な取り組みの 積み重ねによって、ビジネスにイノベーションを起こしていけるように なりたいですね。
Ambassador の お二人、どうもありがとうございました。
今後も atlax Webサイトでは、海外の情報含めて、クラウドの情報を発信していきます。ご期待ください!
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