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AWS 全冠になってみた ~ 資格取得のテクニックをご紹介 ~

大島悠司 - 2022 APN ALL AWS Certifications Engineer

はじめに

野村総合研究所(現在、NRIと ラックの合弁会社「ニューリジェンセキュリティ株式会社」に 出向中)で クラウドセキュリティアーキテクトをしている 大島 と 申します。

先日 AWS より、「2022 APN ALL AWS Certifications Engineers」に 選出していただきました。

今回は、これまでに 数多くの資格取得に挑戦してきた 私の「資格に対する思い」や「勉強の取り組み方」について、ご紹介させていただきます。

 

なぜ資格を取るのか

好奇心を満たすため

単純に 1人の技術者としての好奇心です。1つのサービスに向き合っていると、他のサービスは どうだと気になるのが、技術者の性分ではないでしょうか。今やパブリッククラウドも多岐に渡っており、「それぞれのサービスの特性」や「どういうケースで どのサービスを選択するのがベストか」を考える必要が出てきます。お客様の状況に応じて、必要なサービスを取捨選択し 提案するスキルを身につけるためにも、様々な技術を身につけておくことは 得策だと考えます。

仕事で役立つため

新しい技術を身につける際に、何から手を付けたら良いか分からないことは 多々あると思います。資格はそれを解決してくれる 最高のツールだと考えています。多様で複雑な技術に対して、多くの専門家たちが集まり、体系的かつ分かりやすくまとめてくれたものが資格です。そのため、資格が役に立たないわけがないのです。私自身、多くの資格を取得したおかげで、技術の引き出しが増え、日頃の提案や設計に活かすことができています。

副次的な効果ですが、資格を大量に保持していると 社内や業界で認知されやすくなり、自身のキャラを立てることもできます。

会社視点でのメリットがあるため

世間には、資格に対する否定的な意見が 存在します。例えば、「資格が無くても 仕事はできる」や「資格よりも、実践やコミュニケーション力が大事」といった意見は、その代表格ではないでしょうか。そういった意見も理解できますが、会社視点での資格取得のメリットを考えることも大切だと考えます。

例えば、案件獲得やパートナー契約の際に、資格取得数を求められるケースがあります。その頭数に入り、ビジネスに貢献できることは、会社にとっても大きなメリットをもたらします。さらに企業の Webサイトに資格取得者数を掲載することで、専門性や教育制度の高さをアピールすることができ、入社希望者を増加させる効果もあります。

個人にとっては不要かもしれない資格も、会社にとっては ビジネスをするうえで 大きな役割を持つこともあるのです。

 

実際に取得してみて

自信がつく

体系的に技術を学び、資格取得という目に見える結果を出すことで 賢くなった気がします。本当に賢くなったかどうかは別として、そういった自己暗示も自信をつけるうえで大切です。多くのベンダー試験は CBT(Computer Based Testing)形式を採用しているため、その場で結果を知ることができます。画面いっぱいに出る「合格」という文字を見るだけで気分が上がり、また次も頑張ろうと思えてきます。私自身、仕事においても自信をもって提案や設計をできるようになったことは確かです。

勉強習慣がつく

継続的に資格を取得することで、常に学ぼうとする癖がつきます。資格を取得した後も、新しいサービスがリリースされたときには 気になって検証をしますし、そういった検証が仕事の中で活かせたりします。技術者は、学び続けていくことも仕事のうちなので、そのような習慣を身につけるきっかけにも 資格は有効と考えます。

認知されやすくなる

資格をたくさん取得することで、社内でも認知されやすくなり、プロジェクトに呼ばれることもあります。技術相談を受けることも多くなり、さらに自分を成長させてくれる良い機会を得ることができます。

 

勉強方法や心得

基本的に短期集中で

長期間にわたり同じことをすると、次第に飽きてきて、先延ばしにしてしまうことが多いのではないでしょうか。資格においても、やる気のあるうちに短期間で取得してしまうことをお勧めします。AWS など先進技術が詰まった資格は 短期間でサービスが変わり、それに応じて 試験で問われる内容も変わっていきます。勉強した内容が数カ月後には古くなっており、試験で不利に働くこともあるので、あまり先延ばしにせずに素早くチャレンジしていきましょう。

情報収集

まずは、戦う相手を知ることから始めましょう。受験しようとする資格のシラバスには目を通し、頭の中にこれから入れていく知識の箱を用意しておくと、効率よく勉強できます。

また、先人の体験をネットで調べることは非常に有効です。それぞれの資格に対する受験体験記や勉強法をブログや SNS で上げている人が多く、先人たちが どういう勉強をしたか、勉強中に はまりやすいポイントなどを収集することができます。参考書を使用する際に、どれを購入するべきか 迷う方も多いと思いますが、多くの情報ソースで共通して紹介されているものは 割と信用できるので、選択の判断材料にもなります。合格者がたくさんいるので、自分も頑張ろうという自信にも つながります。

この情報収集を「どれだけやるか」が、のちの勉強法にも大きくかかわってくる重要な作業だと考えます。

アウトプット

インプットはもちろん大事ですが、あまり時間をかけ過ぎない方が良いです。インプットのコツとしては、分からなくても とりあえず先に進めていき、分からなかったところをあとで見返すという方法をとると良いです。
一度つまずいたところに時間をかけ過ぎていると、勉強のやる気が落ちていく可能性が高いためです。それよりも、広く浅く理解し、どんどん深めていく方が、資格取得においては効率が良いです。

アウトプットには多くの時間をかけるべきです。市販の問題集などを有効活用し、得た知識をどんどん出していくことが知識として定着しやすいです。また、実際に手を動かすことで理解が深まり、より効率的に知識と技術を習得することができます。クラウドサービスの場合、実際に個人アカウントを作成するのもよいですし、一時的にアカウントを発行してくれるハンズオンサービスもたくさん存在しますので、自分に合ったものを有効活用しましょう。

 

社内への働きかけ

社内では AWS 資格の取得が推奨されており、私が AWS 資格を全て取得したことで、勉強方法を相談されることも多くなりました。個々のバックグラウンドや現在の仕事をヒアリングして、それぞれに最適な勉強法を提案し、実際に AWS 資格を取得してくれた人も多くいます。そういった人たちも仕事で AWS を使うことが増え、さらに他の人たちに資格を推奨しているので、良い循環が生まれていると感じています。

 

おわりに

本記事では、私の資格に対する思いや、勉強の取り組み方を紹介させていただきました。

資格を取得することで、知識や技術力がつき、仕事のチャンスも増えるため、人生を豊かにすることができます。今回の記事でご紹介した心得やテクニックは ほんの 一部ですが、私の体験やノウハウを通じて、より多くの方が 資格に興味を持ってもらえたらと願っております。

NRIグループや 私が所属する ニューリジェンセキュリティ株式会社では、お客様に安心してパブリッククラウドをご利用いただくため、パブリッククラウドに関する研究や クラウド人材育成を目的とした資格取得に力を入れています。私自身はクラウドセキュリティアーキテクトとして、セキュアなデジタル世界の実現を目指すために、これからも勉強を継続していきたいと思います。

 

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