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Snowflake Summit 2025参加報告

松浦 芳乃 - Nomura Research Institute, Ltd.

イベント概要

こんにちは、NRIのSnowflakePOの松浦です。
今回は2025年6月2日から5日、サンフランシスコにて開催された「Snowflake Summit 2025」に参加しました。

Snowflake Summitとは、世界中のデータ専門家やエンジニア、ビジネスリーダーが一堂に会する、Snowflakeの年次グローバルイベントです。2025年のサミットは、カリフォルニア州サンフランシスコで開催され、過去最大規模の参加者が集いました。
イベント内容としては、Snowflakeの最新機能の紹介や導入企業による各種事例紹介など幅広いセッションが行われ、OpenAIのCEOサム・アルトマン氏もKeynoteに登壇しました。加速するAIトレンドに対してSnowflakeがどういった形で有効活用されていくのかが主なトピックとなっていました。本記事では各種セッションでの発表内容を紹介します。

 

主要な発表内容

1. Snowflake AI Assistantの強化

Snowflakeは自社のAIアシスタントの大幅な機能強化を発表しました。新たにマルチモーダル分析機能が追加され、テキストだけでなく画像やPDFなどの非構造化データも含めた高度な分析が可能になります。また、日本語を含む15言語のサポートが追加されたことで、グローバルでの活用が加速すると見込まれます。

2. データガバナンスの新機能

データセキュリティとガバナンスの領域では、新たにAI搭載の異常検知システム「Snowflake Guardian」が発表されました。これにより、不審なデータアクセスパターンをリアルタイムで検出し、潜在的なセキュリティリスクを自動的に軽減することが可能になります。

3. パフォーマンス最適化

クエリパフォーマンスにおいて平均30%の高速化を実現する新エンジンのアップデートが発表されました。特に、大規模なデータセットに対する複雑な分析処理において、顕著な改善が見られるとのことです。

 

技術セッションハイライト

「エンタープライズのためのデータ基盤構築」

このセッションでは、生成AIをビジネスに実装するための具体的なステップと、必要なデータ基盤について議論されました。特に注目すべき点は以下の通りです:

  • AIモデルのためのデータパイプライン設計の重要性
  • 企業固有のデータを活用したLLMのファインチューニング手法
  • AIシステムの継続的なモニタリングとフィードバックループの構築

 

「データメッシュアーキテクチャの実践例」

金融、小売、製造業など様々な業界からの事例が紹介され、データメッシュアプローチによる分散型データガバナンスの実現方法が共有されました。特に組織変革と技術導入の両面からの取り組みが重要との指摘がありました。

 

今後の展望

Snowflakeは2025年6月からの18ヶ月の間に以下の領域に注力することを明らかにしました:

  • 生成AIとデータ分析の緊密な統合
  • エッジコンピューティングとの連携強化
  • マルチクラウドデータ共有の簡素化
  • 業界特化型ソリューションの拡充

 

データ活用への示唆

今回のサミットでは、企業がとるべきデータ戦略についての示唆が複数明らかになりました:

  • 社内のAI活用には、Snowflake AI Assistantの導入検討が有効
  • 新機能を実装することにより更なるデータガバナンス強化が可能
  • データメッシュアーキテクチャの組み込みにより、分散型データアーキテクチャの実現が可能
  • 社内データ民主化のためには、パフォーマンス最適化、データフローの最適化が重要

 

まとめ

Snowflake Summit 2025は、データとAIの融合がより一層進む中、企業がデータの価値を最大化するための新たな方向性を示すイベントとなりました。
Snowflakeのトップメッセージには

「インターネットのようにAIを活用し、ビジネスにおけるサポート役をAIが担う時代が到来する中でSnowflakeとしてはAI活用するためのデータを分析可能な状態で”いつでもすぐに誰もが簡単に取り出せる”アーキテクチャを目指している」

とあるように、時代はデータの民主化へと加速していることを改めて実感できました。
データを取得するだけでなく自身のデータを適切な形で保持していることが様々な世の中にあるデータとのコラボレーションには不可欠な要素であり、企業としてはまずは社内データ基盤の整備が急務であると強く感じました。

私たちのチームでは、Snowflake導入実績があります。データ分析基盤を検討中の方に向けたご相談から導入支援、各種技術サポート等検討から導入までの一連のサポートをさせて頂いております。お困りのことなどありましたらお気軽にご相談ください。

 

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