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atlax Forum 2022 開催レポート - DX時代に注目の先進技術 -

2022年12月7日(水)、NRI主催のオンラインフォーラム「atlax Forum 2022」を開催しました。

2021年に開始した本フォーラムは、「NRIが取り組む技術領域」にフォーカスを当て、さまざまな技術の最新動向やビジネスへの示唆などを広く社会に向け発信しています。

第2回となる今年度のフォーラムでは、多くの企業が注目している「メタバース」をテーマとした2つの基調講演と、R&Dなど研究開発で取り組んだ今年度の成果を「先進技術動向」「技術展開に向けた取り組み」「セキュリティガバナンス」の3つのトラックに分け、講演を行いました。 事前登録には400名以上の方にお申し込みいただき、イベント開催当日も200名を超える方にリアルタイムで参加していただきました。

今回のレポートでは、各セッションのトピックをお伝えします。

 

Opening Session:

atlax Forum 2022 開催によせて

[登壇者] 株式会社野村総合研究所 専務執行役員 IT基盤サービス担当 竹本 具城

竹本具城のオープニングセッションでは、ここ数年、コロナによるライフスタイルの変化が、技術変革のキーワードになっていること、今年度のフォーラムでは多くの企業が事業活動の場として着目しているメタバースにフォーカスを当てていることをお伝えしました。

また、オープニングセッション途中から、NRIが協業しているウクライナのELEKS社が制作したメタバース空間に場面を移し、竹本のアバターがメタバースの今後の可能性と、基調講演につながる挨拶を行いました。

オープニングセッションで挨拶を行う竹本具城

オープニングセッションで挨拶を行う竹本具城
近年の技術動向について説明する様子
ELEKS社が制作したメタバース空間
近年の技術動向について説明する様子(左)ELEKS社が制作したメタバース空間(右)

 

基調講演:

メタバースは普及するか
~「セカンドライフ」から得られる示唆と今後の展望~

[登壇者] DX基盤事業本部 プリンシパル・アナリスト 城田 真琴

基調講演では、Meta社のホライズンワークルーム(Meta Horizon Workrooms)から城田のアバターが「メタバースは普及するか~「セカンドライフ」から得られる示唆と今後の展望~」と題した講演を行いました。

2007年に日本でもブームとなった「セカンドライフ」と現在のメタバースの状況を照らし合わせ、メタバースが抱える課題や、今後ビジネスやソーシャルの面でメタバースが成功するためには何が重要なのか、企業はどう動くべきかをお伝えしました。

Meta Horizon Workroomsより講演を行う城田真琴のアバター
講演の様子

 

基調講演:

メタバースが変革する新しい社会やビジネスの形

[登壇者] IT基盤技術戦略室 幸田 敏宏
     ITアーキテクチャーコンサルティング部 川村 健一郎
     デジタルワークプレイス事業五部 清水 亮一
     NRI ITSA, Inc. Pacific Branch 岩松 航輝
     ビジネスIT基盤推進部 大歳 岳

続いての基調講演では、メタバースに関するNRIのスペシャリスト5名によるパネルディスカッションを行いました。

数多く生まれているメタバース・プラットフォームの特徴や国内企業の活用事例、直近のトレンドや今後の見通し、収益化の現状など、メタバースをビジネスで活用する上で押さえておくべきポイントを解説。さらに、北米シリコンバレーの取組みやNRIによる協業、NRI内での活用検証結果などを紹介しました。

パネルディスカッションの様子
講演の様子

Track A:先進技術動向

先進技術が新たな可能性を生み出す

コロナ禍をきっかけとした人々の価値観の変化や、社会課題に対する意識の高まりに伴い、これまでのビジネスから大きな方向転換を求められている企業が少なくありません。そのような中、先進的な技術を活用し、新たな価値観に即したビジネスが次々と生まれています。

本トラックでは、世界的にも注目されている先進技術について、最新動向や活用事例を交えてご紹介しました。

 

A-1:メタバースを支える技術:その現在地と今後の展望

[登壇者] IT基盤技術戦略室 幸田 敏宏

多くの企業が活用に向けて検討を進めているメタバース。どのような技術がメタバースを支えているのか、構成要素に分類し説明した上で、今後どのような技術に注目していくことがメタバースを活用する上で重要になるか、メタバース活用先進企業の事例と合わせてお伝えしました。



A-2:Web3のリアリティ ~新しい経済圏創出への期待と課題~

[登壇者] IT基盤技術戦略室 亀津 敦

これまでのインターネットの世界観に代わる可能性から注目を集めている「Web3」。これまでのインターネットと比べ、どのような特徴があるのか、既に動き始めている事例などを通じてお伝えしました。また、Web3が目指す世界観と、その実現に向けてどのような課題があるのかもご説明しました。



A-3:ESG経営を支援する情報管理基盤(デジタルESG)の動向

[登壇者] IT基盤技術戦略室 権藤 亜希子

ESG (E:Environment、S:Social、G:Governance)に着目した投資や経営への関心が高まるなか、企業にはサプライチェーンも含めた事業活動のESGデータのタイムリーな把握とリスクの検知が求められるようになりました。このための情報管理基盤 「デジタルESG」を活用した先進企業の事例や関連のデジタル技術の動向を解説しました。



Track B:技術展開に向けた取り組み

多くの取り組み事例が新ビジネス創出の土台になる

社会動向や人々の価値観が大きく変化する今、企業が成長し続けていくためには、新たに生まれる先進技術を適切に取り込み、組織や業務の変革に活用し、新たなビジネスの創出につなげることが重要となります。

本セッションでは、量子コンピューター、データ利活用、AIといった技術について、現在の動向や企業の活用事例、さらに、NRIの取り組みを含めご紹介しました。

 

B-1: ビジネスにおける量子コンピューター活用の要点~NRIにおける社会課題解決に向けた実証実験のご紹介~

[登壇者] プラットフォームサービス開発統括部 渡辺 和泉

量子コンピューターには汎用計算が可能なゲート方式と、組み合わせ最適化を行うアニーリング方式があります。現在ビジネスへの応用が進んでいるアニーリング方式を活用しNRIで実施した技術検証の結果と、そこから見えてきた量子コンピューターの活用を検討している企業への示唆をお伝えしました。

 

B-2:データ利活用における社内への知見展開手法

[登壇者] クラウドインテグレーション推進部 大塚 紳一郎

現在、データ活用を推進する企業の関心は、データの集めることからどのように活用するかに移ってきています。NRIが考えるJourney Mapを元に、クラウドを用いてデータ活用を高度化していくメソドロジーをご紹介しました。



B-3:NRIにおけるAIの研究開発とDXのテーマ探索

[登壇者] AIソリューション推進部 廣戸 健一郎

DX推進や研究開発担当に任命された人の多くがテーマの収集やPoCの壁に悩まされています。本セッションでは、「ある日突然、DX担当や研究開発担当にされた経験談」をもとに、DXや研究開発の担当に任命された人が、どのようにテーマ探索をしていくべきかについて、NRIの取り組み事例を交えながらご紹介しました。

 

Track C:セキュリティガバナンス

DXとともに進化を続けるセキュリティガバナンス

プライバシー対応は喫緊の課題だが、どう進めてよいか苦慮している、クラウドの導入・活用を進めたいがセキュリティに不安がある、複数システムのIDを統合したいが適切な管理が難しい。多くの企業がセキュリティガバナンスについて、さまざまな悩みを抱えています。

本トラックでは、セキュリティガバナンスにどう対応するべきか、NRIが提供するソリューションとあわせてご紹介しました。

 

C-1:変革のためのDXと伴走するクラウドセキュリティ・ガバナンス

[登壇者] クラウドサービス推進部 山元 かおり

DXの推進に、利便性とスピードを持つパブリッククラウドの活用は重要となりますが、クラウドの持つメリットは、セキュリティの観点ではデメリットとなることがあります。パブリッククラウドの利点を生かしながら適切にセキュリティ対策を実施するために重要なポイントを、実例を交えてお伝えしました。

 

C-2:DX時代のデータ活用を支えるプライバシーガバナンス

[登壇者] aslead事業部 伊藤 大紀

多くの企業が積極的にパーソナルデータを収集・分析してビジネスに活用する一方、プライバシーに関する規制の強化も進み、多くの複雑な対応が求められています。パーソナルデータの保護と活用を両立するためには何をする必要があるのか、またその対応を支援するソリューションについてご説明しました。

 

C-3:企業に求められるデジタルアイデンティティ戦略

[登壇者]OpenStandia事業部 相田 洋志

デジタル化された個人のアイデンティティ情報「デジタルアイデンティティ」はクラウドサービスの利用拡大やリモートワークの普及により、これまで以上に重要な役割を担うようになりました。ですが、同時に適切に管理するための対応も求められるようになりました。この適切な管理を実現する技術の最新動向と、NRIが提供するソリューション・サービスによるアプローチについてご紹介しました。

 

atlax Forum ダイジェスト動画

atlax Forumの様子をお伝えするダイジェスト動画です。

www.youtube.com

 

参加者の声

今回の「atlax Forum 2022」にご参加いただいたお客様より、以下のようなご感想をいただきました。

- ビジネスでのメタバース活用を検討していますが、大変参考になった。
- メタバースや量子コンピューター、Web3.0などの動向について、知りたい情報を的確に ご教示いただけて良かった。
- イメージだけが先行する中で実態が把握できて良かった。

 

開催概要

atlax Forum 2022 について

[イベントタイトル] atlax Forum 2022
[開催日時] 2022年12月7日(水) 13:00 - 15:30
[開催形式] オンライン配信
[参加費] 無料(事前登録制)
[主催] 株式会社野村総合研究所

 

・atlax Forum 2022 - DX時代に注目の先進技術 - ※フォーラム特設ページへ

 

NRIは、今後もイベントなどを通して、お客様のDX推進に役立つ技術情報を発信していくとともに、社会・業界・企業のDXの実現に取り組んでまいります。

 

お問い合わせ

atlaxでは、本フォーラムでご紹介した内容をはじめ、ソリューション・サービス全般に関するご相談やお問い合わせを承っております。

 

※ 記載された組織名、職名などは、atlax Forum 2022 開催時点(2022年12月)の情報です。
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