はじめに
こんにちは、NRIの大島です。
AWSとGoogle Cloudに引き続き、Microsoft Azureの資格を全て取得することができました。
今回は、Microsoft Azure全資格を取得するに至った背景や、勉強方法、受験のコツについてご紹介させていただきます。
前述の通り、私はAWSとGoogle Cloud全冠も達成しているので、良ければこちらもご覧ください。
AWS 全冠になってみた ~ 資格取得のテクニックをご紹介 ~ - atlax blogs
Google Cloud 全冠になってみた ~ AI時代を生き残るための自己研鑽 ~ - atlax blogs
Azure全冠とは
Microsoft認定資格では何をもってAzure全冠なのかは公式に発表されていません。Microsoftからは「Become Microsoft Certified」というポスターが公開されており、頻繁に改変が行われているため、受験者は最新の認定資格の体系を確認したうえで受験する必要があります。本記事執筆時点では以下が最新の体系です。
Become Microsoft Certified
https://query.prod.cms.rt.microsoft.com/cms/api/am/binary/RE2PjDI
各認定試験は、以下のような識別子で分類されています。
識別子 |
概要 |
資格数(試験数) |
AZ |
Azure基本 |
10資格(11試験) |
AI |
AI/ML |
2資格(2試験) |
DP |
データ分析、データベース |
6資格(6試験) |
SC |
セキュリティ |
5資格(5試験) |
私見ですが、この中のAZ、AI、DPの計18資格がAzureに関わりの深いものなので、これらを取得すればAzure全冠と言えるのではないかと思います。
ちなみに私は、セキュリティ関連のSC全てと、Power BIデータ分析関連のPL-300という認定試験にも合格しているため、以下赤枠の24資格を取得していることになります。
Become Microsoft Certified
https://query.prod.cms.rt.microsoft.com/cms/api/am/binary/RE2PjDI
Azure全冠のモチベーション
業務に活用するためのAzureの知見を増やし、スキルの向上を図ることが、全冠取得のモチベーションでした。
私は現在、NRIが出資する「ニューリジェンセキュリティ株式会社」という会社で創業メンバーとして活動しています。社外向けにはAWSを活用したサービスのアーキテクトとして業務に携わっていますが、私のもう一つの側面として、社内向けにAzureとMicrosoft 365を活用したコーポレートシステム環境の構築運用業務も行っています。そのため、普段からAzureやMicrosoft 365を利用している中で、もっと他のサービスを知りたいと思うようになりました。
また、AWSとGoogle Cloudの認定資格も全て取得していることも、Azure全冠を目指すモチベーションになりました。自身の中でクラウドサービスの引き出しが増えることで、各クラウドサービスの特徴を理解したうえで正確な設計ができるようになるため、マルチクラウド人材の武器としてAzure全冠を目指すことにしました。
勉強方法
Microsoft Learnを活用
Microsoft LearnはMicrosoftが提供しているオンライン学習プラットフォームです。各サービスや技術に焦点を当てたモジュールと呼ばれる学習単位と、複数のモジュールから構成されるラーニングパスで体系的に学ぶことができます。さらに、Microsoft Learnではサービスドキュメントの検索もできます。後にも触れますが、Microsoft認定試験中にこのMicrosoft Learnを閲覧することができます。そのため、事前に試験範囲のサービスがMicrosoft Learnのどこに記載されているかを把握しておくことを強く推奨します。裏を返せば、細かな内容を全て覚えておく必要はありません。各サービスの料金や上限、APIとパラメータ、監視に使うメトリックなどを全て記憶している人はいないでしょう。
サービスに触れる
サービスを理解するためには、実際にサービスに触れることが最も効率的に学習できます。特に、Microsoft認定試験の特徴として、操作方法を問う問題が多く出題されます。試験中にMicrosoft Learnで調べることもできますが、試験時間も限られているので、軽くサービスに触れてボタンの位置などを確認しておくことを推奨します。
AWSやGoogle Cloudのサービスと比較して理解
私の場合はAWSとGoogle Cloudの全冠を達成しているので、AWSやGoogle Cloudと比較することで理解が進みました。各クラウドベンダーのドキュメントにも、他クラウドとの比較が記載されていることがあります。既存の知識との共通点や差分だけを把握していれば、かなり理解が早くなります。
試験中のコツ
Microsoft Learnを使い倒すことに尽きます。既に述べたように、試験中はMicrosoft Learnを閲覧できます。もし、分からない問題が出たらMicrosoft Learnで時間の限り調べ尽くしましょう。Microsoft Learnのリソースは膨大で、なかなか思ったように検索できないことが多々ありますが、コンテンツ種別(ドキュメントやQ&Aなど)や製品(AzureやDynamicsなど)でフィルタができるため、問題文で出現する単語を複数入れてみたりして候補を絞っていきましょう。また、キーワードを英語で検索することも効果的です。試験中に問題文は英語に変換することもできるので、英語で検索してみると関連するドキュメントに引っかかる可能性が高くなります。ソースコードの穴埋め問題も、全く同じコードがドキュメントに掲載されていることもあります。事前勉強よりも試験中の方が、内容の濃い勉強をしていることもありました。Microsoft Learnを制した者が試験を制しますので、最後まであきらめず取り掛かりましょう。
Microsoft Azure 全冠になってみて
Azureの様々なサービスを体系的に身に着けることができました。普段からAzureやMicrosoft 365を運用していますが、新たな気づきや改善点もたくさん見つけることができました。AWSやGoogle Cloudの全冠の記事は見かけますが、Azure全冠の記事はあまり見かけないため、ノウハウを発信できたことを嬉しく思います。また、AWSやGoogle Cloudとの差分を意識することで、各クラウドの特色を正確に把握して設計に活かすなど、視野を広めることができたので全冠してみて良かったと思います。
おわりに
本記事では、Microsoft Azure全冠を目指すモチベーションや、勉強方法を紹介しました。Microsoft Learnは日常の業務でも活用できる素晴らしいドキュメントです。私の体験やノウハウを通じて、より多くの方に認定資格の取得に興味を持ってもらえれば幸いです。
NRIグループでは、お客様に安心してパブリッククラウドをご利用いただくため、パブリッククラウドに関する研究やクラウド人材育成を目的とした資格取得に力を入れています。私自身もセキュアなデジタル世界の実現を目指すために、これからも勉強を継続していきたいと思います。
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