こんにちは!atlax編集部 中の人です。
2024年6月20日、アマゾン ウェブ サービス(以下「AWS」)より、「2024 Japan AWS Ambassadors」「2024 Japan AWS Top Engineers」 「2024 Japan AWS Jr. Champions」 「2024 Japan AWS All Certifications Engineers」の 発表があり、NRIから多数の社員が選出されました。
今回は、2024 Japan AWS Ambassadors(AWS Ambassador)に選出された、早川 愛・蒲 晃平・前原 良美 の3名に対談インタビューを行いました。
早川 愛は2020年からAWS Ambassadors・Japan AWS Top Engineersに選出されており、蒲 晃平は2022年、前原 良美は2023年からJapan AWS Top Engineers(Top Engineers)に選出されています。
資格認定を継続して取得し続ける背景や活動への思い、エンジニアとして努力していることなど熱い思いを取材しました!
Q1:2024 AWS Ambassadorに選出おめでとうございます! みなさんのこれまでのキャリア、現在のご担当業務やAWSとの出会いを教えてください。
蒲:私は2017年に入社しました。最初の4年間は社内のプライベートクラウドの構築や運用を担当していました。その頃、パブリッククラウドの手軽さや拡張性に惹かれ、使ってみたいと思うようになり、パブリッククラウドを活用する現在の部署に異動しました。現在はパブリッククラウド運用サービス「QUMOA」でAWS関連の技術支援を担当しています。
早川:私は2010年に入社し、金融系システム「THE STAR」のインフラエンジニアとしてシステム基盤の設計・構築・エンハンス業務を担当していました。2016年頃からエンタープライズでもAWSの利用が増え始めたのですが、ちょうどその頃にパブリッククラウドを専門としている部署に異動になりました。それまで、パブリッククラウドはプライベートで少し勉強していた程度だったのですが、私が異動した部署にはクラウドの黎明期からAWSを活用している先輩たちがいて、その先輩たちの仕事に必死でついていきながら勉強したのを覚えています。その積み重ねの結果、AWSの技術に詳しくなり、現在はTop EngineersやAWS Ambassadorといった評価をAWSさんからいただけるようになりました。
前原:2018年に入社し、OpenStandiaというオープンソースソフトウェア(Open Source Software、OSS)のQAサポート窓口を担当しながら、別案件にて基盤の保守も行っていました。当時は業務でAWSに携わっていたものの、EC2インスタンスやRDSインスタンスなどをエンジニアとしてごく一般的な活用のみでした。
AWSとの大きな出会いとしては、入社1年目の終わりごろから参加していた『Arumon』という組織です。ArumonはNRI社内の若手中心のエンジニアが集い、アプリ開発やハッカソンに参加するスタートアップコミュニティチームです。そのチームにはNRI内でAWSを活用しているスペシャリストたちが多数所属していました。AWSに詳しい先輩たちがイキイキと情報をキャッチアップしている姿にとても刺激をもらい、私もこの人たちのようになりたいと思っていました。そんな先輩たちの執筆した本を読んだり、先輩たちと一緒にAWS GameDay*1に参加したりして、「AWSって面白い技術だな」「もっと業務で触れている以外のAWSのさまざまな機能を知りたい」と思い、よりAWSを勉強していくようになりました。
QAサポート窓口・基盤の保守の担当を経た現在は、オープンソースの技術調査やAWSの自社サービス基盤構築に携わっています。
Q2:みなさん資格認定を更新し続けていますね!その背景にはどんな思いがありますか?
蒲:パブリッククラウドは、新たなサービスや機能がどんどん進化していくのでキャッチアップ力を大切にしていきたいという思いから来ています。Top EngineersやAWS Ambassadorに選出された以上、最新の技術は理解しておかないといけないなとも思っています。資格を勉強することで新しい技術や技術の使い方、組み合わせ方などを知ることができ、技術をキャッチアップしていく上で資格を取得していくことは効率がいいなと感じています。
前原:資格取得を目指したきっかけは、同じくAWS Ambassadorに選出された早川 愛さんから「一緒に資格本の改訂をやってみないか」とお誘いいただいたことです。2023年にTop Engineersに選出され、資格を取得すると自分のプレゼンス向上に繋がると感じました。私の部署はパブリッククラウドを専門としている早川さんや蒲さんの部署とは違うので、AWSに携わる仕事は部署内に限られた数しかありませんでした。そこで、少ない枠のAWS案件を振ってもらうためのアピールポイントとして資格は活用できるなと思い、資格取得していこうと思いました。取得してよかったと感じることは、私が資格を取得していくと後輩がそこに続いてくれました。「資格を受けに行ってきます!」と報告してくれる後輩や「資格取得しました!」とステッカーを見せに来てくれる後輩がいて、自身のモチベーションにもつながっています。
また、昨年Top Engineers に選ばれ、社外に名前が出たことをきっかけにイベントでの登壇やブログ発信など外部発信に力を入れていきました。資格取得したことで Top Engineersの称号をもって登壇ができ改めて取得してよかったなと感じています。
早川:資格に限らず、AWSを学ぶモチベーションを持つきっかけになったのは、社外のAWSユーザーコミュニティ「JAWS-UG」横浜支部が開催したAWS re:Invent 2016 Recapに参加したことです。
イベント登壇者はAWS re:Inventの現地に足を運んだAWS活用を推進している有名な方たちでした。AWS re:Invent 2016が開催されたラスベガスから日本に帰ってきた翌日の夜にRecapでイベントの様子や得た知見を共有するほどのやる気と熱気に感銘を受け、さらにAWSに対して興味が湧きました。
社内の所属部署でもAWSの資格を取得している後輩たちに影響を受けて2017年にAWS Certified Solutions Architect – Associateを取得しました。この資格取得後にAWSの案件にアサインされ、現在のキャリアに繋がっています。資格は業務が忙しい時期でも計画的に毎年1~2個受けるようにしていて、それを繰り返していたらAWS 認定資格を全て取得できました。また、AWS Ambassador のみが招待されるAWS Amabassador Global Summitに参加した際に、世界の中でも全冠資格を取得している日本人がたくさんいて刺激をもらっていました。資格を持っているとスキルの証明になりますし、実務でも役に立つ知識が問われるので勉強してよかったなと感じています。
Q3:社内外のコミュニティに参加するきっかけとTop of Top としてどんな活動を行っていきたいですか?
早川:私は先ほどお話したように社内の勉強会やAWSユーザーコミュニティ「JAWS-UG」の社内外のコミュニティに参加することで技術を学んできました。
その経験があるからこそ、NRIの技術力を維持するために勉強会などのコミュニティは必要だと感じています。部署異動をしてきた当時の私のように、これから業務で携わる方たちにもAWSの技術を知るきっかけになればいいなと思い、社内外でコミュニティ活動を続けています。これからも、今までAWSの技術者として積み重ねてきた知識を使って、実際に世の中で使われるようなシステム構築を担っていきたいです。また、NRIはお客様それぞれの事情を詳しく知っているので「お客様だったらAWSをこう使ったらいい」と提案するような、お客様とAWSの架け橋になれるような活動をしていきたいですね。その中でAWSの最新の技術やサービスを取り入れていきたいなと思っています。簡単ではないですが、AWSのもつアジリティやグローバルで提供されているサービスを、スピード感を損なわずに日本企業システムに取り入れる活動ができればいいなと思っています。
前原:先輩方が社外のコミュニティで登壇され、活躍している姿が輝いて見えたから私自身も社内外のコミュニティに参加しようと思いました。社内外のコミュニティに参加してよかったことは、知らなかったサービスについて登壇者の知見を含めて知識を得ることができたり、他社のAWSの取り組みを知ることができたりしたことです。
社内外のコミュニティに参加することでいい経験をできたので、今年から後輩にもブログでの発信を促したり、壇上に立ってもらったりしています。「NRIとKDDI/KAGのAWSコラボイベントに参加してきました!」では、入社2年目の後輩に壇上に立ってもらい、入社3年目の後輩にカメラマンをお願いしました。各々満足したようで周りの方に「参加してよかった、また挑戦してみたい」とフィードバックしているようです。このように後輩にとってもいい影響を与えていけるようコミュニティ推進活動を行っていこうと思います。
これから行っていきたい活動は、AWSに限らず、常にアップデートされる情報や色々な技術を調査し、いいなと思ったものを社内に広げていく活動を推進していきたいです。私の部署では、新しい技術をおさえて、様々な部署に普及を行っていく活動を目標に掲げています。NRIが大きい会社のため、部内にノウハウが閉じてしまってもったいないなと感じることがあるので、社内での発信もより力を入れて活動していきたいです。
蒲:社内外のコミュニティに参加するきっかけは、経験を積みたくて「やってみよう」と挑戦したことです。社内勉強会では、私はパブリッククラウドを専門とする部署に所属しているので知見を社内に発信をしていかないといけないなという気持ちがあり、運営を行ったり、登壇したりしていました。また社外のコミュニティも同じように登壇に挑戦し、ブログの執筆を行いました。社外の方からフィードバックをもらえることもあり、自分のノウハウが誰かの役に立ったと感じたときは社内外のコミュニティで発信をしてよかったなと思います。エンジニアの仕事は自分たちの仕事を抽象化して、人に伝えるということも大事だと思っています。登壇をすることで自分の中にある知識やノウハウを人に分かりやすく伝える訓練にもなると思います。
AWS Ambassadorに選出されたことで、NRIのプレゼンスを高めていくことやAWSについて詳しいことがより求められていくと思います。またAWS Ambassadorとして周りによい影響を届けていけるようこれからも社内外のコミュニティへの「貢献」をテーマに情報発信や登壇を続けていきます。
Q4:IT技術が進化し続ける中で新しい技術やスキルを身に着けるために努力していることはなんですか?
前原:私は新しい技術やスキルなど、全てを自分で追っていくことは難しいなと思っているので、周りの人に頼っています。世の中には技術本や技術ブログを執筆している方が沢山いるので、それらをチェックしたり、その方々が登壇するイベントに参加したり、直接会話をしたりすることで情報をキャッチアップしています。努力していることは、幅広い技術ワードがあるなかで、その単語が何を意味しているのかは日々追うようにしています。業務で使用している技術でなくても、いつか役に立つかもしれないので、最低限、人の会話にはついていけるように単語と意味だけ知っておこうと日々頑張っています。
蒲:私は努力と思うと身が入らなくなるタイプなのですが…
早川:努力しようと思わなくてもストイックに行動しているタイプだもんね!
蒲:いえいえ(笑)私は努力ではないと思うようにしています。普段から、「まず技術に触れてみること」を意識的に行っています。また、さまざまな技術ブログを読む、公式ドキュメントをチェックするなど日々情報収集は行っています。
インプットの際に意識しているのは、人に説明するシーンを思い浮かべたり、自身の業務で触れているシステムならどう適応するのかを想像したりしながら技術や情報を吸収することです。
話が面白い人は、日常の話を人にこう話したら面白いかなと想像しながら日々過ごしていると思っています。私は技術の伝え方も一緒だと思っていてアウトプットありきで、インプットすることを意識しています。
早川:私も先ほど、お二人が話していたことを日々行っていますね。また、AWSだけでも300以上のサービスがあるなかで全てを網羅することは難しいので、まずはカンファレンスのキーノートや世の動向が知れるイベントには参加するようにしています。全体感を知ることを優先し、そこから興味がある技術や仕事で活用できそうな技術を触って勉強しています。
そして、この技術に関して詳しい人は〇〇さんだと知っておくことも大事です。世の中には書籍も沢山ありますが、この執筆者なら知見を得られるだろうと本を選んで読んでみたり、知りたい技術に対して詳しい後輩におススメの本を聞いてみたりするなど詳しい方に教えてもらい、そこから自分の時間を作るようにしています。
Q5:今後NRIのエンジニアとして実現したい夢や目標はありますか?
早川:私は、先述したように自分が開発に携わったシステムを通じて人の役に立ちたいと考えています。グローバルでは次々と良い技術が生まれ、展開されているためそれらを積極的に日本のシステムに活用していきたいです。NRIは、好きなことに挑戦してもいい環境が整っていて、コンサルタントやエンジニアのプロフェッショナルがたくさんいます。私もこの社内の環境を活かして、面白いと思ったことに挑戦し、お客様が実現したいことをシステムを通じて解決できるエンジニアになりたいです。そして、後輩にも面白いと思ったことに挑戦してもらえるような環境を作っていきたいですし、エンジニアとして道に悩んだときにこんな働き方があるよと示していきたいです。
前原:私も早川さんと同じ思いだなと頷きながら聞いていました!NRIはマネジメントやコンサルタントの領域が強みと思ってもらえることは多いですが、エンジニアがどんな活動をしているのか他社の方から見えづらいのではと感じています。
ですので、よりNRIのエンジニアの活動や技術者の思いを社内外ともに知ってもらえるような活動を行っていきたいです。
蒲:入社したときには自分の技術力をつけて、サービスやシステムに自分だからできるエッセンスを入れたものを世の中に出していきたいと思っていました。振り返ってみるとAWS Ambassadorに選出されたことや周りから「AWSの専門家」だという認知が広まったことで、今まで培ってきたものをシステムやサービスに昇華できるポジションに来たのかなと感じています。現在は、パブリッククラウド運用サービス「QUMOA」の開発を担当しているので、よりサービスをブラッシュアップしたり、自分だからこそできる工夫を重ねて、お客様により活用いただけるよう活動していきたいです。
Q6:atlaxの読者やNRIのお客様にメッセージがあれば、最後にお願いします。
前原:今後もAWSをはじめとしたパブリッククラウドの技術記事をatlaxブログにて発信していきたいと思っていますので、ぜひ読んでいただけますと幸いです!
蒲:NRIには、技術に詳しい人が沢山いるからこそお客様の力になれると思っていますし、私たちAWS Ambassadorもお客様のためになるお手伝いができるよう努力していきます。また、NRIが クラウド黎明期から多数のお客様のクラウド導入・運用を支援してきた「QUMOA」ならお力になれることもあるかと思いますのでお困りの方はぜひお声がけいただけますと幸いです。
早川:NRIには、パブリッククラウドの専門家やデータ分析など各分野で最先端の知識を持っているメンバーがいます。お客様のやりたいことを一緒に解決していきたいと思っていますので、お気軽にご相談いただければと思います。
atlax編集部の感想
自己研鑽として技術を磨いていくだけでなく、社内をはじめ社外のエンジニアの方にとってもいい影響が届けられるよう意欲的に発信を続けている3名の姿に感動しました。またAWS Ambassadorに選出された3名それぞれが自身の経験を活かし、コミュニティ推進を行いながらエンジニアとしての思いや技術を発信していくことで社内のエンジニアの熱量をより上げられているのだと感じました。
今後もatlaxブログでは、熱い思いをもってパブリッククラウドを推進していく技術者をご紹介していきます。
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