atlaxブログでは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)の2024 Japan AWS Top Engineersに選出されたNRIの若手エンジニアをatlaxブログ編集部 中の人がインタビューするシリーズをお届けしています。
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2024 Japan AWS Top Engineersにインタビュー(1) 技術とコミュニケーションによって顧客体験を追求 - atlax blogs
二人目にご紹介する藤原和樹は、ネットワークの専門家として設計・構築業務に従事しながら、勉強会での発表など社内への情報展開にも力を入れ、この度Networkingカテゴリで自身初の受賞を果たしました。社内のAWSコミュニティに参画してきた背景や、情報発信活動の裏にあるネットワーク担当者としての思いを突撃インタビューします!
Q1:この度は2024 Japan AWS Top Engineers受賞おめでとうございます!これまでのキャリア、現在のご担当業務やAWSとの出会いを教えてください。
2018年に入社して以来ネットワーク関連の業務に携わっており、現在はAWS, Microsoft Azure, Google Cloud, Oracle Cloudといったパブリッククラウドとお客様のオンプレミス環境を接続するネットワークサービスの設計・構築を主に担当しています。
NRIはAWS Direct Connectのデリバリーパートナーとして、AWSとお客様のオンプレミス環境をプライベート接続するサービスを提供しており、私の所属するチームでは社内外で合計800以上のAWSアカウントに対してAWS Direct Connectを提供しています。業界はさまざまで、金融、産業、流通など、幅広いお客様にサービスをご利用いただいています。
AWSへの関心が更に強まったのは2019年に初めてAWS Summit Tokyo 2019に参加した時です。AWS SummitはAWSに関するベストプラクティスの共有や情報交換ができる日本最大級のイベントで、規模の大きさにワクワクしましたし、イベントで紹介されていたさまざまな事例もAWSを活用していく上で大変参考になりました。
AWS Summit Tokyo 2019に参加してからは、お客様へパブリッククラウド接続環境を提供するというだけではなく、自分たちのネットワーク機器の維持管理の効率化・自動化・モニタリングなど、さまざまなシーンで積極的にAWSのサービスを活用していくようになりました。現在では自身の専門分野以外のサービスについても情報収集するようにしています。
Q2:AWS Top Engineersを目指そうと思ったきっかけや、どのような活動が今回の選出に繋がったと感じていますか?
業務で継続してAWSに関わってきたので、いつかはエントリーしたいと思っていました。2023年度はAWSの新サービスに関するブログ記事などパブリックコントリビューション(社外向けに行った活動)の実績もでき、同じチームの先輩から後押しされたこともあり、今回思い切って初めてエントリーしました。
今回、2024 Japan AWS Ambassadorsに選出された前原さんとは同期入社なのですが、AWSのコミュニティに限らず、近年さまざまな形で同期の社員たちが活躍している姿を見る機会が増えてきたことも刺激になっていて、「自分も活動の幅を更に広げたい。エンジニアとしてもっと高いレベルを目指したい」と思ったこともエントリーのきっかけでした。
選出にあたっては、案件対応や、AWSの情報の社内展開といった活動が主に評価されたのだろうと思います。
昨年度は金融業界のお客様の案件でネットワーク基盤の設計構築や、お客様のAWS環境におけるトラブル対応のサポートを行いました。金融系のお客様のネットワーク接続では、一部の箇所でネットワーク障害が発生しても稼働しつづけられる耐障害性や回復性が特に重要なため、この案件での対応が評価に繋がったのだと思います。
社内への情報展開に関しては、AWSのネットワーク関連の情報を勉強会などで社内に共有する活動をしています。新サービスやアップデート情報が出たら内容の調査を行い、チームや部内に積極的に展開することを心がけています。
Q3:AWS社内勉強会など、社内コミュニティの活動に参入していく背景をお聞かせください。
パブリッククラウドのサービスはアップデートが盛んなため、当初は最新情報をキャッチアップするために社内勉強会に参加して他の社員の発表を聞くことが多かったのですが、ネットワークサービスの運営をしていく中でナレッジも蓄積されてきたので、自分も情報発信をしてみようと思うようになりました。
そこで、自分にも発表できる題材で参加者にとって有意義なものは何かと考えたときに、さまざまなお客様にネットワークサービスを提供する立場として、お客様の事例やネットワークサービスのアップデート情報やベストプラクティスの共有ができると思い当たり、AWSや他のパブリッククラウドの社内勉強会への登壇や、社内ブログで情報発信を行うようになりました。
例えば先日の社内勉強会では、AWSのネットワーク障害検知や自動復旧に関するアップデートについて発表しました。
2021年のAWS東京リージョンDirect Connect障害を題材にしたのですが、当時は障害発生時に利用者にできることがほとんどない状況でした。しかしそれから約2年経ち、新サービスの登場によって、AWSが管理する区間のネットワークの障害を利用者側でも検知できるようになり、更に一部のネットワーク障害においては障害から自動復旧させる手段も公開されました。
業務でネットワークを担当している者としてこれは注目すべきアップデートでしたが、そもそもアップデート自体を見落としてしまっている、サービスの存在は知っていても具体的な利用イメージが湧かない方もいます。障害発生直後は様々なところで障害対策の話題になりましたが、その後も継続的なサービスアップデートを経て、利用者側でできることも増えてきています。とっつきにくいと思う方もいるかもしれませんが、勉強会などで説明することでハードルを下げ、より多くの方に利用してもらえるように社内に情報発信していくことを、ネットワーク担当者として大切にしています。
社内勉強会などのコミュニティ活動に顔を出すようになってから、パブリッククラウドのネットワーク担当者として社内からの認知度も上がり、業務でネットワーク関連の相談や質問をいただく機会が増えました。その結果、新たな事例としてチーム内で共有したり次の勉強会での発表のテーマに繋がることもあり、いい循環ができています。今後も発表の機会があれば挑戦していきたいと思います。
Q4:現在のやりがい、一方で感じている課題などもお聞かせください。
パブリッククラウドへの接続環境の構築やトラブル対応のサポートなど、ネットワークサービスを提供する立場としてたくさんのお客様の環境構築に貢献できることにやりがいを感じます。
課題として感じているのは、新規にシステム構築をする際には多くのお客様がネットワーク設計について考えるのですが、パブリッククラウドのネットワーク関連のサービスアップデートは頻繁にある一方で、稼働開始後は障害や要件変更などが発生しない限りネットワークについて考える機会が少ないということです。ネットワーク担当としてもまだまだ社内外への情報発信が足りていないなと感じるので、周囲の人を巻き込んで、もっとコミュニティに参画して情報発信を頑張っていきたいです。
Q5:今後、NRIのエンジニアとして実現したい夢や目標はありますか?
今回2024 Japan AWS Top Engineersに選出いただいたことは決してゴールではないので、これから少しずつ社外のコミュニティにも参画していき、活動の幅を更に広げていきたいと思っています。社外のコミュニティに参加すればAWSの技術者や他社の方との交流の場も増えていくので、社外で得た情報を更に社内にも展開していきたいです。
また情報発信やコミュニティ活動への取り組みを継続し、AWS Top Engineersへの選出を次の世代にも繋げていくため、チームの後輩たちにもチャレンジする環境をもっと提供していけたらと思っています。
Q6:atlaxブログの読者やNRIのお客様にメッセージがあれば、最後にお願いします。
お客様からパブリッククラウド接続を安心してNRIに任せていただけるように、今後もネットワークサービスの品質と信頼性の向上のため活動していきます。パブリッククラウド接続で何かお困りのことがありましたら、ぜひお声掛けください。
取材を終えて
ネットワークの専門家の視点で見た情報発信の意義と課題を聞き、自ら担当する案件のお客様に限らず、広くAWSの利用者にサービスを有効活用してもらおうという使命感が伝わり、感銘を受けました。これまでは社内への情報発信が中心でしたが、社外コミュニティへの参画にも意欲的なので、今後の幅広い活躍への期待が高まるインタビューでした。
また、社内勉強会に参加した若手エンジニアが知識をつけ情報を発信する側に回るというサイクルができており、AWSコミュニティの活発な活動の所以が垣間見えました。
次回は、そんな社内外のAWSコミュニティの活動に貢献してきたエンジニアにインタビューします。ぜひご覧ください。
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