はじめに
こんにちは、NRIでAWS・Azureの技術支援を行っている伊藤です。
今回、NRIとKDDI株式会社(KDDI)/KDDIアジャイル開発センター株式会社(KAG)が互いのAWSコミュニティの交流を深めあうコラボイベントに参加してきました。
NRIとKDDI/KAGのAWSコラボイベントとは?
本イベントはNRIとKDDI/KAGの有志メンバーで企画した、各社のAWSコミュニティの交流を目的としたイベントです。参加者は40名ほど、場所は東京の虎ノ門にあるKDDI DIGITAL GATEで開催されました。
アジェンダ
- オープニング・会社紹介
- AWS Samurai受賞者によるパネルディスカッション
- LT大会:私の推しのサービス!
- じゃんけん大会・クロージング
AWS Samurai受賞者によるパネルディスカッション
オープニングで各社簡単に会社紹介を行った後はまず、今年3月のJAWS DAYS 2024で発表されたAWS Samurai受賞者によるパネルディスカッションが行われました。今年受賞されたNRI早川 愛さん、KAG阿部 拓海さん、KAG御田 稔さんに加え、歴代AWS SamuraiのNRI 吉江 瞬さんの豪華な4名がパネラーとして登壇してくれました。
※AWS Samuraiについてはこちらをご参照ください
JAWS-UG コミュニティの発展と AWS 普及に貢献したメンバーに贈られる AWS Samurai 2023 の発表 - builders.flash☆ - 変化を求めるデベロッパーを応援するウェブマガジン | AWS
ディスカッションテーマは「普段どのような技術コミュニティ活動をしていますか?」ということで、4名それぞれのコミュニティ活動のきっかけについて議論されました。特に印象に残ったのは、「コミュニティ活動への参加は勉強会にまずは登壇してみること、業務でAWSを触っている方々なら普段の経験をそのまま話すことで十分話題になる」といった話でした。私自身もそうですが、こういったコミュニティ活動は技術力の高い人たちが発表する場だから自分なんかは…、と尻込みしてしまう人は多いと思います。しかし、業務でAWSに触れていると自分でも気づかないうちに特定のサービスについては専門的な知識が身についているそうです。その経験や知識をありのまま話すだけでコミュニティ活動の第一歩を踏み出せるとのことでした。そして、その言葉を体現するかのように次のLT大会では発表者各々が業務で携わってきたAWSの推しのサービスを熱く語ってくれました!
LT大会:私の推しのサービス!
LT大会では「私の推しのサービス!」というテーマで、NRIとKDDIからそれぞれ3名ずつ、計6名から推しのAWSサービスについて自身の経験と思いを込めて発表されました。発表内容について簡単に紹介します。
NRI朝日 英彦さん:Purpose-Built Databases
朝日さんはAWSのデータベースサービスの考え方である”Purpose-Built”について紹介しました。AWSでは統合的なConverged Databaseではなく、適材適所なデータベースサービスを選択できるPurpose-Built Databasesを展開しています。しかし、その種類の多さから、各サービスの特徴を活かしきれていないと感じることも多いそうです。そこで、最後にクラウドの強みである、低コストで検証できることを活かし、ぜひ様々なデータベースサービスを検討して欲しいと宣伝していました。
KDDI岩崎 正寛さん:Amazon API Gateway
岩崎さんはAPIを作成・管理できるフルマネージド型サービスであるAPI Gatewayを推していました。APIタイプにはステートレスなREST APIとステートフルなWebSocket APIの2種類があり、組み合わせて利用できるアーキテクチャの例を自身が携わったシステムに沿って紹介されました。また、これからAPI Gatewayを触る人に向けて、「認証・認可」、「APIキー使用料プラン」、「AWS WAF」の3点を覚えておきたい重要設定として説明してくれました。
NRI阿子田 佳さん:Amazon Q in Connect
阿子田さんはコンタクトセンターのオペレーションに活用が期待できるAmazon Q in Connectについて取り上げました。実際にAmazon Q in Connectを構築し、触ってみると、日本語に対応していない、回答の精度・速度には改善の余地があるといった課題があったそうです。しかし、従来のコンタクトセンターのオペレーション業務の負担を削減するための対策として、可能性を感じられるサービスだと紹介していました。
KDDI吉川 佳祐さん:AWS DataSync + AWS StepFunctions
吉川さんはDataSyncとStepFunctionsの2つのサービスを紹介しました。もともとLambdaでサーバレスのツール開発を行っていたのですが、より楽に、ノーコードでツール開発をしたいという本音から、この2つのサービスにたどり着いたそうです。どちらのサービスもGUIで操作できることはもちろん、視覚情報が充実していることから開発がしやすいと、ノーコードの良さを熱く語っていました。
NRI高棹 大樹さん:Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS)
NRI登壇者の最後は高棹さんから、AWSのマネージドなKubernetesサービスであるEKSについて最近追加された便利機能の説明がありました。EKSの最近のアップデートではDNS機能のオートスケーリングが可能になるなど、とっつきにくいEKSの管理コストを抑えてくれるような機能追加が増えており、どんどん敷居が下がってきているそうです。
KDDI佐藤 和也さん:AWS StepFunctions
LT大会の大トリは佐藤さんから、「初心者にもおススメStepFunctions」ということでStepFunctionsの基本的な使い方について紹介されました。ChatGPTに「AWSの自動化って?」と相談したところ、StepFunctionsと回答が返ってきたのがきっかけで触り始めたそうです。GUIベースで直感的に操作できることや、本番用・開発用にパラメータ管理が容易といった様々なメリットを語ってくれました。加えて、ステートマシンにおけるワークフローの同時実行数に上限があったことなど、初心者が躓きやすいポイントも合わせて紹介してくれました。
どの発表も発表者が実際にAWSのサービスに触れたうえで、好きになったところ、さらにこんな機能があったら嬉しいなど、そのサービスに対する思いを熱く語ってくれました。特に、AWSの経験歴やバックグラウンドも様々だったため、私が普段触っているサービスにおいても、LT大会を通して新しい発見ができました。
おまけ:AWS BuilderCardsを入手
LT大会が終わりクロージングへと入る前に、最後のプログラムとしてじゃんけん大会が行われました。景品はAWSの技術書からお酒など様々で、その中で私はAWS BuilderCardsを頂きました。AWS BuilderCardsはAWSが提供するクラウドサービスや、サービスを組み合わせたアーキテクチャを学べるカードゲームです。実際にプレイした方によると、少しルールが難しいが慣れると本当に勉強になるそうなので、私も今度同期と遊んでみたいと思います。
※AWS BuilderCardsとは
楽しみながら学べる AWS BuilderCards の遊び方、そして日本語化に込めた思い - builders.flash☆ - 変化を求めるデベロッパーを応援するウェブマガジン | AWS
おわりに
今回のNRIとKDDI/KAGのAWSコラボイベントでは、互いのAWSコミュニティ活動への熱い想いを感じられました。特にパネラーや登壇者の方々はもちろん、参加者の皆さんが何かしらAWSの技術に興味があり、AWSの経験値に関係なく社内外の多くの方々と交流できたのが良かったです。私自身、AWSのコミュニティ活動にはまだ参加したことがないため、これを機にぜひ参加してみたいと思います。
本記事を読まれた方で少しでもAWSのコミュニティ活動に興味を持たれましたら、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ
atlax では、ソリューション・サービス全般に関するご相談やお問い合わせを承っております。
関連リンク・トピックス
・atlax / クラウドの取り組み / AWS(Amazon Web Services)
・2024/03/26 Azure初学者の躓きポイント、認証・認可を正しく理解する
-
採用情報
NRIの IT基盤サービスでは、キャリア採用を実施しています。様々な職種で募集しておりますので、ご興味を持たれた方は キャリア採用ページも ぜひご覧ください。
※ 記載された会社名 および ロゴ、製品名などは、該当する各社の登録商標または商標です。
※ アマゾン ウェブ サービス、Amazon Web Services、AWS および ロゴは、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
※ Microsoft、Azure は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※ Google Cloud、Looker、BigQuery および Chromebook は、Google LLC の商標です。
※ Oracle、Java、MySQL および NetSuite は、Oracle Corporation、その子会社および関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。NetSuite は、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いたクラウド・カンパニーです。